第15回チーズについて(3)
今回も前回の「チーズのタイプ別」紹介の続きから。 長期熟成用に造られたチーズは固さ(水分含量)によってセミハードタイプとハードタイプに分けられます。
⑥セミハードタイプ
このタイプはやや硬く組織はしっとりしています。大規模工場製のものはワックスやフィルムが表皮代わりとなり中身を保護しています。熟成期間は1か月から6か月程度のものが多く、穏やかな風味が特徴です。これらのチーズはブロック状やシュレッド状(セルロースを表面に吹きつけてくっつかなくしています)になって売られており、主に加熱処理用として広く使われています。プロセスチーズ(※)は主にこのタイプから造られています。
ゴーダ、チェダー、サムソー、マリボー、ミモレット(主に6か月未満、熟成期間によってはハードタイプに入れてもよいと思います)など
⑦ハードタイプ
このタイプは熟成期間が長く、3年熟成以上のものもあります。熟成期間中の手入れによって硬くしっかりとした表皮がつくられます。水分は少なく、熟成によってアミノ酸などの旨味成分がつくられますので、時間の経過ともに濃厚な味わいに変化していきます。また色あいも濃くなります。
コンテ、エメンタール、グリュイエール、パルミジャーノ・レッジャーノ、ゴーダ、ペコリーノ・ロマーノ、ボーフォールなど
セミハード、ハードタイプの原料乳は牛や羊のミルクが主流です。また、ハードタイプは平野部より山岳部で造られるものが多くみられます。山の厳しい気象条件から、冬の間のタンパク質確保のため長期保存タイプをつくるようになったと思われます。
(※)プロセスチーズ
ナチュラルチーズの原料は乳(ミルク)ですがプロセスチーズの原料はナチュラルチーズです。ナチュラルチーズを熱で溶かして乳化剤などを加えて乳化(均一に溶け合った状態)させ殺菌状態でパッケージングしたものがプロセスチーズです。主にチェダーやゴーダなどのセミハードタイプが使われます。ナチュラルチーズは微生物や酵素の活性が続いているので変化し続けていますが、プロセスチーズは加熱によって微生物や酵素の活性が止まっているので品質の変化が起こりにくくなっています。チーズ以外の食品を一定量以上添加して乳化させたものはチーズフードに分類されます。
*お勧めの組み合わせ
マコン(白)とコンテ
「横浜市従」第1251号(2010年7月1日付)より




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