2010年9月15日(水曜日)[ たばこ病のない世界を・・・ ]

【第7回】巡りあい(2)

出席できなかった7月14日の東京高裁の第1回の裁判では陳述できませんでしたが、ビデオが証拠として提出されました。

内容は、

①原告患者の苦労とともに家族がいかに犠牲を強いられるか。

②1964年に米国公衆衛生総監がたばこ喫煙と肺がんの因果関係、肺気腫その他にもふれている公文書を発表したことを受けて、当時、厚生省も専売公社も対策会議を開いたことは確実であり、その記録を提出させること(役所は翻訳文を発表している)。

③横浜地裁の最終段階で最高裁が人事権を悪用して裁判長と右陪席を交代させて、類似の裁判で国、JTを勝利させた裁判官を送り込んできました。そのときの原告の驚愕、失望(絶望)、怒り、日本の裁判制度がこんなふうに国民を裏切る事実を述べました(横浜地裁には民事部は9部ありますがタバコ裁判を扱う第五民事部にぴたっと2人が配置されたのです)。

なお、もう少し弁護団の話を補足します。裁判はいつも片山弁護団長や谷弁護士の口頭陳述後、拍手につつまれて終了しました。その後の学習報告集会でも、傍聴できなかった人たちに報告と説明をして、質問などがあれば分かりやすく答えていただきました。

応援団が開催する学習会では、必ずタバコの有害性をテーマにさまざまな角度から、講演・講義を開いてきました。各界の講師陣にもまたボランティアでこの運動を支えていただきました。

タバコの害をなくすべく結集されたタバコ弁護団の情熱と努力の一端をご報告します。全てボランティアなので、相手側のように大勢のスタッフで、資料集めや文書整理などできません。応援団の協力は限られており、毎回徹夜をくりかえし、分厚い準備書面を整えるのは実に大変です。しかも、力も金もある相手側を圧倒する内容で最後まで工夫をこらし、対応していただきました。日本たばこ裁判史上画期的な内容になっていると確信しています。

弁護団は名簿上16人。実質は毎回数人の弁護士が分野ごとに協力をする形です。今回は特に片山律弁護団長、谷直樹、岡本光樹、伊佐山芳郎、山口紀洋、浅野晋、三枝基行各弁護士、地裁最終段階からの岡田尚弁護士などお名前をあげきれませんが、力強い限りです。

このような弁護団の存在は、日本ではまだあまり知られておりません。しかし、名は知られなくとも国民的財産、国民の味方であることに違いはありません。

私は、この弁護団とそれを支える多くの関係者と巡り会えたことで、身動きできず入退院を繰り返す病体でも裁判が闘えることを生涯の喜びとするものです。

禁煙学会の作田理事長からのご報告では、地裁段階での最高裁の不当人事は、ハワイ大学のマークレビン教授が論文に執筆中で、12月にも世界の知るところになる見通しです。

「横浜市従」第1254号(2010年9月15日付)より

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