2010年10月15日(金曜日)[ I LOVE 憲法 ]

田中正造のことばから学ぶこと

真の文明は
山を荒らさず
川を荒らさず
村を破らず
人を殺さざるべし

これは、富国強兵、企業に逆らうことなど全く許されなかった明治の時代、足尾鉱毒被害の救済にその一生をささげた、田中正造が残したことばです。座右の銘、と言うにはちょっとおこがましいのですが、私の心の底に住み着いてもらっています。

今の世の中、当時とは全く「時代」が違いますが、残念ながら「真の文明は人を殺さざるべし」という警鐘は姿を変えて生きていると思います。派遣の問題も、水俣の問題も…。憲法では、人として生きるさまざまな権利が保障される、と謳われました。が、現実とはますます乖離させられ、政治によって人が殺される時代、と言えないでしょうか。

そして、「人を殺さざるべし」に最も反するのが、戦争。誰しも、人殺しはイヤ.自分が殺されたりするのはもっとイヤ。9条があっても、世界第4~5位の軍事予算。尖閣諸島をめぐっては「自衛隊を派遣しろ」等と声高に叫んでいる「先生」もいます。そこで交戦も辞さない、ということですか?明らかに 10年、20年前と比べてこの日本は戦争への道をたどっていますよね。

軍隊となれば、当然、その次は徴兵制。私には徴兵制を逃れるためにリチャード・ギンブルのように逃亡生活を続けるなど到底耐えられそうもありませんし、捕まって投獄されるのもイヤです。投獄されたときに受ける取り調べがどんなものか、今でさえ大阪地検のような取り調べが行われるのですから、想像するのも怖いくらいです。まぁ、私の場合は「もうお前は用無し」と言われかねない世代ですが、自分の子たちにそういう思いをさせないために、今、できることをしなくては、と思います。

つい半世紀とちょっと前には、私たちの親や肉親は人殺し参加させられたり、殺されたりしてきたのですから。そのためにも、組合に強くなってもらわなくてはなりません。

世界中から戦争の武器をなくす道はただ一つ、自分の武器を捨てることだと思います。自分が拳銃を持って行って、相手に武器を捨てろ、と言っても何の説得力もないではありませんか。今なら、まだ戦争への道は食い止められる、と思っています。

「横浜市従」第1256号(2010年10月15日付)より

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