2011年3月1日(火曜日)[ あなたもワインラヴァーに ]

第22回ワインの選び方(9)「ブドウ品種を知る」その4

今回は赤ワイン用の品種でカベルネ・ソーヴィニヨンと栽培面積の1、2を争う品種メルロについて紹介します。

③メルロ

フランス、ボルドー原産の黒ブドウ品種。フランスでは主にサン・テミリオン、ポムロール地区で栽培されています。DNA鑑定でカベルネ・フランの子孫と判明しました。
メルロという名はこのブドウを好んで食べる「メルル」(フランス語でツグミのこと)に由来するとも、また、果粒の色がツグミに似ているからともいわれています。

ワイン雑誌ワイナートによるとフランスでは栽培面積が1位で、2006年には11万7千haが栽培され、最近ではイタリア約3万ha、チリ約1万3千ha、オーストラリアで約1万1千haが栽培されています。成熟時期はシャスラ(=グートエーデル(独名)、果実成熟の基準とされるスイスの主要品種)より2週間程度遅く、カベルネ・ソーヴィニヨンより1週間程度生育が早いが、収穫が遅れれば酸が急激に落ちるリスクをはらんでいるので温暖な産地では収穫時期の見極めが重要です。幅広いテロワールで完熟する品種で色が濃く、プラム、カシスなどの果物に例えられる香りと、力強いがまろやかでふくよかなボディや、なめらかな質感をもちます。

カベルネ・ソーヴィニヨンよりタンニンは穏やかで、アタックのボリューム感が強いのが特徴。また、カベルネよりも早く熟成し、飲み頃に達するのが早いのも特徴です。保湿性が高く、冷たい土壌を苦手とするカベルネ・ソーヴィニヨンとは対照的に、このような土壌でパフォーマンスを発揮します。水はけの良すぎる土壌ではかえって夏期の乾燥に耐えられなく、砂利質のボルドー左岸より、粘土質の右岸で多く栽培される理由はその性質によります。粘土石灰質中心の土壌と比較的涼しい土地を好み、酸化鉄を多く含む粘土質の土壌ほど柔らかで丸みのある味わいを生み出すといわれています。

日本においてもカベルネ・ソーヴィニヨンと比較すると、山形、山梨、長野など広い地域で良い結果が得られています。

メルロはフランスでは主にサン・テミリオン、ポムロール地区での栽培が有名ですが、サン・テミリオンは中世のころから銘酒として知られていました。なかでも別格扱いされるのが、シャトー・オーゾンヌとシャトー・シュヴァル・ブランです。ポムロールでは元祖シンデレラワインのシャトー・ペトリュスが有名です。続く…

4-02〈お勧めワイン〉
シャトー・クロー・ラ・シャペル(AOCコート・ド・カスティヨン、メルロ90%、カベルネ・フラン10%)コストパフォーマンスが素晴らしい。


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