2011年5月6日(金曜日)[ コラム「しじゅう」 ]

復興財源は被災者・国民の立場で検討すべき

政府・民主党が東日本大震災の復興財源として消費税増税を検討している。

消費税は所得の低い人に負担が大きい不公平税制であり、被災者に還付する仕組みをつくったとしても、被災者には還付を待つ余裕はない。被災者の立場で復興を考えているというより、震災を口実に増税ありきの政策を進めようという感は否めない。

消費税増税の前は、国家公務員の給与5%削減だった。昨年から国家公務員制度改革の議論が本格的に進められ、協約締結権を付与し、人事院勧告を廃止して労使協議で賃金を決める法律を今回の通常国会で成立を目指している。

表向き、公務員の権利回復が目的のようだが、本質は民主党の公約である国家公務員人件費2割削減であり、人事院勧告以上の給与削減が目的である。これだけでも不当なことだが、震災を口実に根拠のない賃金削減をするとは、命をかけて復興支援に当たっている公務労働者に対する仕打ちとしてはあまりにも酷いではないか。

国民や公務員に負担を強いなくても、復興財源は他にもある。

不要不急の大型公共事業の見直し、米軍「思いやり」予算や政党助成金の中止、法人税減税などの廃止など、兆円単位の財源確保が見込めそうだ。また、244兆円の大企業の内部留保の活用もある。

今こそ「民で出来ることは民で」やったらどうか。テレビCMを自粛するより企業の評判があがるのではないか。

統一地方選挙では、公務員人件費削減など「構造改革」路線を推進する首長・政党が当選・議席を伸ばした。世間の見方とは裏腹に、全国の公務労働者は公務以外で労働組合としてもカンパやボランティア活動など被災者支援、震災復興に労苦をいとわず奮闘している。今こそ国民の命と暮らしを守る自治体労働組合としての真価を発揮するときである。

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