2011年9月29日(木曜日)[ コラム「しじゅう」 ]

「国民の生活第一」を標榜していたが

2年前、政権交代成った同じ8月30日に民主党政権になってから3人目となる野田新首相が選出された。

これに先立つ民主党代表選での相田みつをの詩を引き合いにした演説を捉えて「どじょう内閣」と報じられている。「泥臭さ」を強調して庶民の暮らしに寄り添う姿勢をイメージさせる魂胆のようだが、実際の行動は新首相の向かおうとする方向を如実に示している。

野田氏が首班指名を受けて、組閣前という異例の時点で真っ先にやったことは、自公両党に対して「税制改正」などでの協議機関設置を含む協力を求め、自公両党も協力姿勢を示したと伝えられている。

来年3月までに消費税増税法案提出をねらい、「101回でもプロポーズしていく」とした悪政推進の「大連立」の具体化だ。日本経団連をはじめ財界に対しては、小泉内閣のもとで社会保障削減、労働法制改悪など国民生活を破壊し、貧困と格差を拡大してきた「構造改革」推進の司令塔を担った「経済財政諮問会議」を彷彿とさせる「政府会議」設置とこれへの参加を要請した。日本経団連の米倉会長はじめ財界首脳がこぞって野田首相誕生にあたって歓迎の談話を明らかにしていることからも野田首相が誰を見て政治を実行しようとしているのか明白だ。

さらに、オバマ大統領とも電話で「日米同盟の深化」を誓い、普天間基地をめぐる「日米合意」堅持の姿勢をいち早く表明した。

こうして見ると「国民の生活第一」を標榜して政権についた民主党政権は、次から次へと公約を投げ捨てた挙げ句、3人目の首相にして「財界とアメリカの要求第一」に完全に変貌を遂げたと言わざるを得ない。「そもそも国政は国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する」。憲法のとおりに政治を変える闘いは続く。

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