2008年4月7日(月曜日)[ 見解・資料 ]

外部からの人材登用(横浜市特定任期付き職員採用について)の横浜市従申し入れ

2008年4月1日

横浜市長 中田 宏 様

横浜市従業員労働組合中央執行委員長 
相田 伸久

外部からの人材登用(横浜市特定任期付き職員採用)についての申し入れ

横浜市政の発展と本市職員の労働条件・職場環境改善にご努力いただいていることに敬意を表します。

 横浜市は「平成20年度経営・運営責任職定期人事異動」において、「外部からの人材登用~特定任期付職員の採用~」として、4月1日付けで現ジョンソンディバーシー株式会社役員を共創推進事業本部担当部長に、4月3日付けで現自衛隊一等陸佐(富士学校普通科部副部長)を安全管理局緊急対策課担当課長に採用する等を明らかにし、さらに共創事業本部や地球温暖化対策事業本部で「民間からの登用」を「予定、検討」していることを明らかにしています。

 しかし、これらの内容は、これまでの交渉経過からも逸脱し、疑問を持たざるを得ないものであり、以下のとおり横浜市従としての見解を明らかにし、当局に対して再考を求めるものです。

 「任期付職員」については、2005年に条例化が行われましたが、その際の労働組合に対する説明では、「職員の採用については、これまで通り任期を定めない採用を基本にし、任期付採用は専門的な知識・経験活用の視点から、例えば弁護士や公認会計士等限定的に対応するものであり、いたずらに拡大するものではない」とし、「具体的な任用にあたっては事前に説明する」としてきたものです。

しかし、今回の任用にあたって、事前の説明は行われず、また、当該部署の行政運営上、該当者の有する行政内部では得がたい専門的な知識経験、優れた識見とは何なのか、営利を目的とする民間企業役員や事実上の軍隊である自衛隊の自衛官を公共の福祉と住民の命・安全を守る自治体で採用することが妥当なのか、疑問を持たざるを得ないものです。

 とりわけ、自衛官の採用については、この間の「国民保護計画策定」にあたり、横浜市従は市民団体とともに「国民保護計画・危機管理のための自衛官の採用は行わない」ことを求め、これに対し当局は、「本市では、自衛官としての知識、経験、能力を活用することを目的として、自衛官を採用したことはありません」との回答を示してきました。市民からのパブリックコメントでも同様の意見が出され、横浜市は同様の考え方を示してきました。今回の対応は、こうした経過を覆すものであり、市民に対する説明責任という点でも問題があると言わざる得ません。

 自衛隊は、30年前、横浜に米軍ジェット機が墜落した際、無傷の米兵をヘリで救助し、助けを求める市民を見殺しにしました。20年前、自衛隊の潜水艦「なだしお」は回避措置をとらず、遊漁船に衝突し30人を死亡させました。今年2月にも千葉県野島崎沖で自衛艦「あたご」は、回避措置をとらず漁船に衝突、沈没させ、船主と長男2名は未だ行方不明です。これらの経過を見るにつけ、自衛隊は軍事優先、国民の命と安全は二の次であると言わざる得ません。

 横浜市は市民の命と安全を守ることを使命とする地方自治体です。今年1月スタートさせた職員行動基準にも「私たちの基本使命は、日本国憲法で定められた全体の奉仕者であると同時に、とりわけ横浜市民の奉仕者であることを認識した上で、公共の利益のために勤務し、・・・良心に従って職務を遂行すること」、さらに「市民の安全・安心を第一に行動します」と明記しています。

 横浜市従は、憲法・地方自治を尊重し、市民の命と安全を守る立場から、前述の経過からも当局は説明責任を果たすべきことを指摘するとともに職員行動基準とも相容れない民間企業役員及び自衛官の特定任期付職員としての採用は行うべきでないことを重ねて申し入れるものです。

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