2012年4月16日(月曜日)[ あなたもワインラヴァーに ]

第32回ワインの選び方(10)「白ブドウ品種を知る」その2

今回は白ブドウ品種「リースリング」「ピノ・グリ」「ゲヴュルツトラミネール」「甲州」について紹介していきます。

リースリングはドイツ原産の白ブドウで有名ですが、特徴は酸味が力強く、繊細で華やかな香り(モノテルペン由来の)があることです。一般に日照量に恵まれているだけの地域で育ったものよりも、ある程度冷涼な地域で育ったもののほうが芳香に富んだものになります。土壌は冷涼な地域の石灰岩質、粘板岩質のところで栽培すると、太陽エネルギーを多く吸収し、夜間の保温効果もあり、ブドウを完熟させるのに有効です。

また、石英質に富む土壌では酸味が磨かれるといわれ、エレガントな酸味になります。ブドウの成熟が進むと、鉱物質を含んだミネラル香(灯油香)が強く感じられます。冷涼なドイツではブドウがリンゴ酸を多く含み、酸味が強くなり過ぎるため収穫を遅らせ、糖度を上げて酸味と甘みのバランスを取るワイン造りをしてきました。最近は温暖化の影響でブドウの出来は良いので辛口も多くなっていますが、凍ったブドウを収穫するアイスワインには影響があるようです。

フランスのアルザスなどドイツ以外の地域では、ドイツほどブドウの酸味が強くならないため、ドライな辛口のワインが主流です。また、オーク樽の発酵や熟成は好ましいとされず、マロラクティック発酵も行われないのが普通です。

「ピノ・グリ」と「ゲヴュルツトラミネール」はどちらも白ワイン用品種ですが、果皮に色の付いたグリ(灰色)品種。ワインの色合もやや濃いめに仕上がります。アルザスではどちらも四大高貴品種のひとつになっています。ピノ・グリはミネラリーで少し苦みを感じるリッチなボリューム感、ゲヴュルツはスパイシーでライチの香りがあるのが特徴です。どちらもドイツ、イタリア等でも多く栽培されています。もう一つのグリ品種「甲州」は日本固有の品種でルーツはヨーロッパ系のブドウとされ、長い時間をかけ改良され今に至っています。中国の和田紅を親とする龍眼の実生から派生したと推定されましたが、その後のDNA解析で何れの品種でもなく、むしろ甲州三尺に近い事実が判明しています。…

32話に渡り、ワインラヴァーを連載させていただきましたが、今回で最終回となります。長い間ありがとうございました。

〈お勧めワイン〉

01①オーストリッヒャー レンヒェン リースリング カビネット 酸味と甘みのバランスのとれた良い美味しいドイツワイン


02

②鳥居平今村 キュヴェ・ヒデカ・ブラン 香り、厚みともすばらしい甲州ワイン。ミネラルの深みと上品な酸味がグッド。

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