2007年10月15日(月曜日)[ コラム「しじゅう」 ]

「フラガール」

 映画館で見損なった「フラガール」、テレビで見ることができた。炭坑を舞台にした映画に古今東西を問わず名作が多いと改めて思う。
 黙々とトロッコで地下坑道へ向かい戻ってくる炭鉱労働者たちがいる。それが閉山の危機や落盤事故などの場面では、ハチマキ姿、労使交渉で会社に力強く迫っていく。女たちも同じだ。

 しかし時代の波には勝てず、炭坑は閉山していく。豊川悦司扮する炭鉱労働者が言う。「なぜ変わらなきゃなんねえだ」できれば変わりたくないと思っていた豊川も、妹の奮闘で変わっていく。フラガールたちの頑張りが、都会から来たダンス教師を変え、家族を変え、町を変えていく。苦しいからこそ仲間同士、力を合わせ、信頼関係を築く中で、町を救うために変わっていく。一人ひとりの力は弱いけれど励まし合い、団結することで大きな力になっていく。

 富司純子扮する主人公の母も変わり、客席からそっと見守る。フラダンスに打ち込む娘の奮闘を理解した時に「一生懸命、苦しくっても働くのが仕事だと思ってきた、でも人を喜ばす仕事が世の中にはある」と言うセリフが心に響いた。

 そうなんだよ、私たち公務員の仕事も市民に喜んで貰えるのがうれしい仕事と思わず思った。子どもたちが「給食おいしかった」と言ってくれたり、「公園が明るくなった」「窓口の人が親切だった」と喜ばれたり、河川改修で川に遊びにくる子どもが増えたり、うれしいことがあるから、みんながんばっているんだよ。

 上からトップダウンで、命令されたから仕事をするのとは違う、人事考課で評価されたからがんばるのとは違う、市民の喜ぶ顔が見たいから私たちはがんばっている。
 最近西区では誰のための仕事か理解に苦しむ「西区ご用聞き制度」なるものが提案され、職員の82%が反対、ついに実施案を撤回させた。職員や市民の声が聞こえないトップには高い授業料だった?

 市長は200億円の財源不足をことさら強調しているが、格差の拡大が進行する中で、庶民から搾り取った税金。一部の大企業のもうけのために使うのではなく、市民に喜ばれる仕事に使いたいものだ。

「横浜市従」第1193号(2007年10月15日)より

Copyright (C) 2003 Yokohama City Labor Union. All rights reserved.