2012年7月9日(月曜日)[ 登りたいのは山々 ]

【第5山】北岳 3,193m「控えめな№2」

ニッポン一標高の高い山は富士山、ニッポン人なら誰でも知っている。では標高第2位は? これが北岳。所在は南アルプス、県別では山梨県に位置する。山に関心のある人なら常識だが、山に縁のない人はまず知らない。およそ世の中には無数のランキングがるが、これほど知名度に落差のある1位と2位も珍しい。何故に山の落差は激しいのか?

ひとつには富士山があまりに別格の存在であること。単なる山のジャンルを超えて偉大過ぎることが挙げられる。もうひとつの理由は北岳が№2をことさらアピールしにくいことだ。ニッポンの山の標高ランキングは①富士山:3,776m、②北岳:3,193m、③奥穂高岳:3,190m、④間ノ岳:3,189m、⑤槍ケ岳:3,180mと続く。トップの富士山と二位の北岳では600m近い大差があるのに、2位以下は僅か10数mの間に連なっている。プロ野球の世界なら、トップチームが2位に10ゲーム以上の差を付けて優勝、2位以下はゲーム差無しでひしめき合っている、そんな構図なのである。

この「一強他弱」ゆえに、№2と威張るには面はゆい。これでもし北岳が3,500mくらいあったら、「オンリー№2」となって、ずっと高い知名度を獲得していたに違いない。せめて3,200mを超えていれば頭1つ抜けた格好で、今よりは№2の体面を保っていたことだろう。

とは言え、僅差でも2位は2位。せっかくだから北岳登山に成功した暁には、このアドバンテージを最大限活用させてもらう。「こないだはニッポン第2位の山に登ってきたよ」と言えば、山に縁のない人でも「ほほーっ」と感心してくれること請け合い。山頂からは富士山が絶妙無比の配置で見えるし、高山植物も多種多様。特に危険なところもないので、山の初心者が「一皮剥けて」登る高峰としてこれほど適した山もない。控えめな№2ながら眺めて良し、登って良しの名峰には違いないのだ。

◆おすすめコース
広河原-白根御池-肩の小屋-北岳(往復10時間:中級向け)※北岳への諸ルートの中では残雪も少なく最も安心して登れるルート。健脚なら日帰りも可能だが、肩の小屋か白根御池小屋に泊まって山頂を往復するのが体力的にも眺望的にもベスト。

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(上の写真)早川尾根から見た北岳。クリックすると大きく表示します。

◆参考地図・ガイド◎昭文社:山と高原地図41「北岳・甲斐駒」

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