2007年11月1日(木曜日)[ コラム「しじゅう」 ]

メンタルヘルス対策

 横浜市は、10月に職員の健康状況の調査結果を公表、職員の精神不安や精神疾患が増加していることを明らかにした。調査は、06年11月に職員の中から約5千人を無作為抽出し、回収率は83.1%だった。結果は、何らかの「うつ」の傾向が疑われるものが18%、場合によっては受診を勧められるレベルのものが23.6%で、年代別には30代から40代が高かった。精神疾患に関しては、5年間に192人から356人と約1.8倍に増加していた。

 市は、この結果に対するメンタルヘルス対策として、「職員が自ら健康について考え、一人ひとりがその能力を十分に発揮し、働くことができるような職場環境をつくることが、職員メンタルヘルス対策として重要な課題の一つ」としている。確かに、その通りかと思われるが、その要因については、近年の厳しい社会経済状況の下で、労働者の受けるストレスは一般的には拡大する傾向としていて、本市職場については触れられていない。

 メンタルヘルス対策は、この5年間の本市における職場内の精神的負担要因を明らかにし、要因の軽減策を考えることではないかと思う。考えつく負担要因として、一つは、仕事上のミスがミスで片づけられず、記者発表にまで持ち込まれるために精神的負担が増大、土木事務所のように業務を普通にしていて発生した事故において、責任が組織ではなく個人の責任にされてしまうという不安が発生している。加えて、人員削減とIT化により労働密度が増している。また、市民が各種制度に対する不満や年金などからくる公務員への不信から、窓口業務での精神的負担が増している。

 さらなるメンタル障害要因は、今、中田市政が進めている成績主義賃金である。ある造船重機大企業の職場の話を紹介すると(学習の友10月号)、「隣で若い人が設計していて、ああ、間違うなと思っても何も言わない」「どうして」と聞くと、「教えたら、教わった人の成績になり賃金があがり、自分のノウハウはなくなって自分の賃金は下がる。教えるわけないじゃないか」という。異動が著しい本市では、民間以上に深刻な事態も予想され、市民サービスの低下が予想される。

 このような事態を避けるためには、当局は、組合が強く要求している「普通に真面目に働いている職員間に賃金格差が生じないようにすること」に真剣に耳を傾け検討することである。また市当局が耳を傾けるように両組合が力を合わせ、この問題に取り組む必要がある。

「横浜市従」第1194号(2007年11月1日)より

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