2013年8月8日(木曜日)[ 登りたいのは山々 ]

【第29山】白山2,702m「知られざる著名峰」

「白山て、聞いたことある?」と問われれば大概の人は「ある」と答えるだろう。ところが続けて「じゃあ、どこにある、どんな山?」と畳み掛けられると、地元以外の人は「???」ではないだろうか。白山ほど名前と実体で、認知度の差が大きい山も珍しい。

名前はシンプルで覚えやすい。「はくさん」なる美しい響き、白い雪の山をストレートにイメージできることなどから、人の脳裏に残りやすいことは確かだ。さらには、富士山、立山と並んで日本三名山とされている。認識率の高さはここに起因しているのかも。ただ、富士山の知名度は別格だし、立山もアルペンルートの主役であり大方のニッポン人にはそれなりに認識されている。一方の白山、首都圏から遠いこと、抜群の観光名所がないことなどから、他の二名山に水をあけられてしまっている。開発が進んでいないのは結構なことでもあるのだが。

では、そんな不遇な白山を紹介すると……住所は北陸で石川県の南端、岐阜県との県境にあたる。最高部は火山で最盛期には3000m級であったという。だが、火山そのものはさほど大きいものではない。元からの土台部分の山脈が大きく、火山の下を含め南北80㎞に及ぶ。首都圏からではなじみが薄いが、地元の岳人には垂涎の山が延々と連なるのだ。

高山植物の多さでも知られる。ハクサンチドリ、ハクサンフウロ、ハクサンイチゲなど「ハクサン」を冠した植物名は実に多く、固有の山名の付いた例ではニッポン最多級だろう。ただし白山にしか生息していない固有種はなく、どの高山でも見られるありふれた種ばかり。だから全国の高山でハクサン〇〇にお目に掛かる機会は実に多い。白山の宣伝マンが全国展開しているようなものだ。

標高でも特筆もの。ニッポンの高山はその大半が長野県に絡む。三本の日本アルプスしかり、八ヶ岳しかり。その例外が富士山であり、もうひとつが白山なのである。いわばニッポンの高山界の第三極というわけだ。これほどに実力ある山なのである。その実態が、分相応にもっと正しく認識されてもいいだろう。

◆おすすめコース
別当出会-室堂-剣ヶ峰(往復8時間:中級向け)※これは最短ルート。白山の真髄を知るには南北に縦走するに限る。

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北方から見た残雪輝く白山、なんというボリューム!(上の画像をクリックすると大きく表示します)

◆参考地図・ガイド ◎昭文社:山と高原地図43「白山」

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