2008年2月6日(水曜日)[ 見解・資料 ]

2008年度横浜市予算案発表にあたって

2008年2月6日
横浜市従業員労働組合
 

150周年事業・企業誘致・大型開発中心で 民営化・委託化推進の市民に冷たい予算

1月29日中田市長は次年度の予算案について発表しました。市従は昨年8月に「職員・市民の元気が出る予算を」と、300項目を超える要求を提出しました。今後内容を精査しながら、予算確定までの取り組みを進めていきます。予算に対する見解は後日発表しますが、現時点でのコメントは次のとおりです。

1. 08年度予算の考え方~150周年事業・企業誘致・大規模プロジェクトを中心とした都市づくりと民営化の推進

  2008年度予算案発表に当たって中田市長は、今年を「地球の中で横浜を考える年」であるとし、予算案のキーワードとして、

(1)創造的な都市・横浜の実現に向けた魅力づくり

(2)CO-DO30を推進し、未来へ続く環境の構築

(3)安全・安心

(4)地域での暮らしを支える福祉・医療・子育て・教育の連携(5)地域自治・自治体経営の新たな展開

の5点を掲げています。
  地球環境や、安全・安心、暮らしを支えるなどの言葉はあるものの、150周年事業を中心とした大規模プロジェクトを優先し、民間委託と人員削減を推進する姿勢を明らかにしています。

2.  3年連続で予算規模拡大

  一般会計は、1兆3,599億円で前年度比2.2%増、これは3年連続で前年度を上回っています。特別会計1兆3,171億円、公営企業会計6,425億円と合わせ、3兆3,195億円、対前年度比マイナス2.3%となっています。

3. 市税収入増の中で、個人市民税は減

  歳入は、市税収入が45億円増の7,324億円(実収入見込みの7,354億円から年間補正財源として30億円を留保)と3年連続の増収となり、最近11年間で最高の額を計上しています。これは97年度に次ぐ過去2番目の額です。市税収入の伸びの原因は、「個人市民税」は29億円マイマス、逆に固定資産税・都市計画税が57億円、法人市民税25億円、合わせて82億円が増となっています。
  予算編成方針では1兆3,290億円の歳入見込みに対して、歳出見込みは1兆3,490億円と、200億円の財源不足を強調し、人件費などを切り詰めた予算編成を強調していました。しかし、予算案では1兆3,600億円の予算規模となっています。これは、特定財源で282億円の増を計上していることが主な要因であり、その内容の解明をする必要があります。

4. 歳出の特徴は次のとおりです。

(1)民営化・委託化を引き続き推進(数字は減額見込額)

  市立保育所の民間移管4園(累計20園)・5,500万円、学校給食調理業務20校(累計85校)・1億700万円、水再生センターの民間委託を拡大・1億7,700万円。家庭ごみ収集を引き続き西・中・栄区で実施。野島公園への指定管理者制度導入・1700万円。指定管理者制度の野毛山・金沢動物園への拡大と泉公会堂への導入。区役所戸籍業務の電算化、税務業務の見直し。調査研究のあり方検討、中央卸売市場のあり方検討、図書館のあり方検討、「市場化テスト」のモデル事業の選定と実施も計画しています。
  また、PFI手法を瀬谷区総合庁舎、北部汚泥センター消化ガス発電設備、河合浄水場再整備の3事業で契約するとしています。

(2)市民生活と職員に冷たい予算(数字は減額見込額)

市民負担としては、敬老特別乗車証の市民負担増・3億8,000万円、墓地管理料・1億5,800万円、学校開放事業4,000万円、施設にかかる上下水道減免の見直し・4億1,800万円、市立病院と市大病院の初診料・分べん介助料引き上げ・1億円など、市民生活に冷たい予算となっています。

一方職員定数は昨年の上回る637人を削減・57億3,300万円(一般会計304人・27億円)、30年・20年勤続職員の記念品廃止で3,800万円を削減します。

(3)企業誘致と大型公共事業は継続~巨額な市税投入

  京浜臨海部・みなとみらい21地区などに進出する企業に助成金を交付・13億1,000万円。
  施設等整備費としては対前年度比3.2%減の2,214億円を計上しています。その中でも、「国際競争力の強化」を名目に、横浜駅周辺大改造43億9,200万円、新横浜都心の整備13億2,300万円、市街地開発・33億5,600万円、戸塚駅周辺地区街づくり・124億3,200万円、高速道路67億9,000万円、スーパー中枢港湾93億6,000万円、国際空港18億5,700万円、など大企業を潤すための公共事業が重点となっています。新市庁舎整備に、32億8,000万円を新たに計上、北仲通地区の土地取得に乗り出します。(総額168億円)
他方身近な水緑の整備・25億4,300万円減など「生活密着型」の公共事業は削減し、市営住宅の新規建設はなし、公的住宅整備予算も93億9,400万円から67億4,300万円に大幅に後退です。

(4)危機管理体制の強化をうたう

  「あらゆる危機に対応するため」として、市庁舎に情報通信基盤を備えた本部運営室、本部会議室等を常設する危機管理センターの設置・2億円。危機管理に対応するための情報基盤整備・3 億6,100万円など、「危機管理体制の強化」をうたっています。その一方で消防出張所2か所・消防艇1艇・はしご車2台廃止など消防力整備は4億円の減です。

(5)財政調整基金を取り崩して150周年事業を推進

  09年に行われる開港150周年記念イベント・記念事業のため、174億円を予定していますが、08年度は76億円を計上。記念式典などに45億3,300万円、「象の鼻地区」再整備に23億2,600万円、世界卓球・トライアスロン大会・6,000万円などと重点配分しています。

(6)市民要望も私たちの運動の成果で一部前進

  市民要望の点では、公園遊具の安全性の確保4億2,300万円、福祉人材緊急確保2億3,600万円、女性医師等人材確保3,900万円、私立幼稚園就園補助金の増額・対象拡大62億1,600万円、などが、私たちと市民の運動で実現しました。

横浜市従は、引き続き職場要求と市民要求実現にむけ、取り組みを強めていきます。

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