2014年5月12日(月曜日)[ トピックス ]

「憲法の理念に沿った生活保護制度の運営と、働きがいのある職場づくりめざして」 生保職場の全国交流集会

5月10~11日、大阪市内で自治労連主催「人間らしく生きること」を保障する仕事と職場を目指す生活保護職場の全国交流集会が開かれ、14地方組織31単組から合計60名が参加しました。(1)生活保護法「改正」による不当な申請権侵害をねらう動きがあること、(2)最低生活費水準の大幅な引き下げが行われていること、(3)生活困窮者自立支援法の制定によって、必要な人に保護が行き届かなくなったり、各々労働法制の網をくぐり抜けるブラックな労働が中間的就労の名目で増加するおそれがあることなどを受けて開催されたものです。

自治体労働者としての専門性の発揮を

1373-6初日は故朝日茂さんの養子として、朝日訴訟を継承した健二さんによる講演と、尾藤廣喜弁護士(生活保護問題対策全国会議代表幹事)の「生活保護『改革』のなかで自治体職員に求められるもの」と題した講演でした。朝日氏は社会保障発達史における金字塔である朝日訴訟を支援する運動のいきさつを活き活きと語りました。

1960年の一審判決後、翌年生活保護基準は18%引き上げ、2002年まではほぼ毎年引き上げが続いたことが社会保障制度の充実を牽引したにもかかわらず、なかなか当事者の話を聞く機会は少なかったため、興味をひきました。

朝日氏、尾藤氏とも異口同音に、相談者に寄り添う専門職が現場の矛盾を解決するために、個別事例から出発して、制度改正を求めるアクションへとつなげていくことを「専門性」と表現し、その発揮を期待していると話しました。とりわけ、朝日氏はその専門性を高めるためには「住民のいのちと暮らしを守ること」を任務とする組合(具体的には横浜では市従)にケースワーカーが集まることが肝要と強調しました。〔朝日訴訟では、労組の中央組織を含む50以上の団体が支援をしたためにソーシャルアクションとしても成功した〕

2日目は分散討論で、それぞれの自治体の生活保護職場の実態報告をしたあと、産別としての「特別な任務」である「地域から憲法をいかし、住民生活を守る」ことの実践を可能にする、働きがいのある職場作りに必要なことを議論しました。

他都市では専門職採用によって、専門性を確保することなどが課題として挙げられていましたが、例えば国家資格化以降、大学教育では、ソーシャルアクション論、コミュニティオーガニゼーション論が履修科目として単一の講義科目から姿を消していき、結果として朝日氏、尾藤氏の言うような専門性が損なわれてきた日本の社会福祉職の養成課程の現実をみるならば、専門職制の確立は直ちに専門性の確保にはつながらないことはみておく必要があると思います。

つまり、初日に朝日氏が強調したように、専門職としての力量を発揮するには、組合の役割によるところが大きい実態があり、したがって、専門職としての成長のためには、職場の仲間を市従に迎えて、互いに学びあうプログラムを組合が持つ必要があることは言うまでもないと考えました。

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