2014年11月20日(木曜日)[ 登りたいのは山々 ]

【第57山】火打山2462m、焼山2400m「見たいのも山々」

北陸本線の富山―直江津間は海岸路線のイメージが強く、とりわけ親不知付近からの海岸風景は印象的だ。一方、同区間が第一級の山岳展望路線であることはあまり知られていない。

富山から直江津へ向かおう。富山近郊からは平野の彼方に北アルプスの連嶺、とりわけ剱岳のギザギザした威容が目を引く。列車が進むにつれ毛勝山、白馬岳などが順番に見える。やがて糸魚川に至って、かなり間近に高々と天を指す山あり。焼山と火打山である。

長野県の北端から新潟県の西端にかけては、幾つもの個性ある山々が面状に展開する。その北端の一際高い3つの山が妙高山・火打山・焼山で、西頸城三山とも呼ばれている。どれもニッポンでは貴重とも言える2400m台の標高を誇る。なかなか侮れない高山帯と言えるだろう。

一般にもポピュラーなのが妙高山だ。スキーのメッカとして広く知られ、山麓の複数の温泉と相まって観光設備が整う。

山そのものを楽しむのなら、中央の最高峰・火打山が優る。この一帯では珍しい非火山性の山だ。まず山上の宿泊拠点となる高谷池周辺の景観が秀逸。さらに少し離れた天狗の庭では、湿原に散らばる池に火打山がゆったりした姿を映し、周囲の背丈の低い針葉樹が風景の格好のアクセントになって、実にメルヘンチックな光景が展開する。

焼山は現役の活火山なので油断は禁物。数年前までは登山規制が敷かれていて、今でも香炉のように水蒸気を噴き上げている。火打山から500m下り400m登り返さなければならいので登山者は稀だが、それだけに一帯を独占できる喜びがある。
火打・焼山の両山に共通するのは、日本海を間近に眺められることである。冒頭の列車からの光景の裏返しになるわけだ。海岸線にこれだけ近い高峰も珍しい。海岸からいきなり2500m近い標高差は富士山をおいて他にない。来春には北陸新幹線が開業するので、かの路線を辿る方も増えようが、残念ながら新幹線はトンネルが多く、さらにスピードが速いので山の眺めもごく短時間に終わってしまう。それだけに、特徴ある山容を目に捉えられれば喜びもひとしおだ。

◆おすすめコース
笹ヶ峰-高谷池-火打山-焼山(往路を戻る)(15時間:中級向け)※火打-焼山間はオプション。宿泊は小屋でもテントでも高谷池になるがシーズンは相当に混雑する

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糸魚川付近から見る焼山と火打山(左奥)(上の画像をクリックすると大きく表示します)

◆参考地図・ガイド◎昭文社:山と高原地図18「妙高・戸隠・雨飾」

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