2008年8月1日(金曜日)[ コラム「しじゅう」 ]

戦争のイメージ

決して忘れることのできない思いの日本の夏があります。その日をなぜか終戦記念日と言っています。
1945年(昭和20年)8月15日正午。天皇の戦争終結の詔書が全国にラジオ放送されました。いわゆる玉音放送です。
歴史の教科書などで、その放送を聞く国民の姿や皇居前広場の様子の写真を見た記憶があることでしょう。

たった1回限りの難しい内容の放送です。どれほどの国民か聞いたのでしょうか。そして「日本が戦争に負けた」ということをすぐに理解できたのでしょうか。戦後の混乱が始まりました。
あれから63年が経ちました。2度と戦争はしない。その思いが憲法にうたわれ、復興への努力を続け、今の平和があります。あまりにも大きな代償、国民の犠牲に国は補償していません。

広島・長崎の原爆投下で多くの市民が犠牲になりました。横浜も東京も、日本のいろいろなところで、空襲にあい、家を焼かれ、肉親を失いました。
今、職場にいる正規職員は、戦争が終わってから生まれた、戦争を知らない世代になっています。
戦争へのイメージも大きく変わっています。戦国時代の武将たちが馬に乗り、刀や槍を持っての戦い。飛行機で爆弾を投下し、多くの人を殺戮した、かつての戦争。現代は?ミサイルをボタンーつで発射。有無を言わせぬうちに核爆弾が目標地点に到達。その状況がゲームを見ているようにテレビを通じ全世界に映画のように伝えられます。

もし、核を搭載したミサイルがどこかの国から発射されたら…。迎撃のミサイルで打ち落とすことなど、本当にできるのでしょうか。それで済むと思いますか。人類の滅亡につながるかもしれません。

戦争を知らない世代のみなさん、あなたがイメージする戦争とはどのようなものなのでしょうか。
お受験という名の戦争、多発する交通事故を防ごうと交通戦争という言葉もありました。身のまわりに、いろいろな闘いがありますが、平和的であってほしいものです。
環境問題では、地球温暖化が大きな課題になっています。その経過をあらためて振り返ると、人類は自らの首を絞めるようなことを続けているような気がしてなりません。
平和な日本のぬるま湯にどっぶりつかって、私たちは大切なものを見失ってはいないでしょうか。

「横浜市従」第1211号(2008年8月1日)より

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