2015年8月29日(土曜日)[ 登りたいのは山々 ]

【第73山】金北山 1172m「展望と花々が圧巻」

佐渡ヶ島の面積は横浜市の2倍ほどだが、大佐渡・小佐渡の両山地が並行し、なかでも大佐渡山地は主要部の標高が1000mを越え、格好のハイキングサイトを提供してくれる。

稜線まで車道が通じていて、起点となる白雲台での大パノラマにいきなり圧倒される。小佐渡山地とその手前の国中平野の景観、そして空気が澄んでいれば背後に本州の山々が連なる。東北の鳥海山や月山、朝日・飯豊連峰、谷川岳など上越国境の山々、そして北アルプス。これほど広範な範囲の山々を一望できるポジションは他には無い。距離を置き、海上に位置する佐渡の面目躍如といえよう。

ここから最高峰の金北山までは防衛省の管理道路となっている。車が通行することは殆ど無いので左右に大パノラマを満喫しながらの快適なウォーキングが続く。山頂には戦後の占領下に米軍がレーダーサイトを築いており、現在は航空自衛隊が引き継いでいる。

金北山からようやく本格的な登山道となる。美しい沼が点在する他、風の強い気候の特性から樹林を欠いたところが多く、まるで日本アルプスを歩いているかのような、豪快な縦走が満喫できる。特筆すべきは花の多さで、とりわけ5月下旬から6月上旬くらいなら、カタクリ、イワカガミなど樹下での競演が見事。なかでも圧巻は、鹿の食害で内地では殆ど見られなくなったシラネアオイが、見事に群生していることだ。佐渡には鹿が生息していないので、これほどの植生に恵まれているのである。

山旅のラストはドンデン高原となる。池や湿原、草原などがパッチワークのように混じりあう別天地で、車道が通じているからこの一帯を散策するだけでも存分に楽しめよう。
件のレーダー基地だが、最近になって近隣の山に新設され、金北山のそれは役目を終え今では廃墟と化しつつある。ここは是非とも、道路を含めて一切を撤去して元の自然に戻して欲しい。大佐渡山地の自然としての価値が上がることは間違いない。例によって地元はお金がないようだから、膨大な防衛予算のほんの一部でも回して頂ければ、それも立派な国土への貢献になると思うのだが。

◆おすすめコース
白雲台-金北山-ドンデン高原(6時間:初級向け)
※秋の紅葉も見事。防衛省の道路の通行は許可が必要だが、電話1本で簡単に済む。

1415-1

日本アルプスの様な縦走路、後方右が金北山(上の画像をクリックすると大きく表示します)

◆参考地図・ガイド◎「佐渡トレッキング協議会」でネット検索して登山情報を入手すると良い。

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