2016年5月16日(月曜日)[ 登りたいのは山々 ]

【第89山】御在所岳1212m、竜ヶ岳1099m「鈴鹿の山々①」

名古屋の概ね西側、滋賀と三重の県境に延々50㎞に渡ってほぼ一直線に連なる山々、それが鈴鹿山脈である。標高は高い所で1200m台ながら、北部は石灰岩、中・南部は花崗岩に覆われていて、それぞれに山の個性が光る。全般に明るい山稜と相まって、低山らしからぬ垢抜けたムードの漂う山域と言えよう。

鈴鹿中部を代表する山が山脈の主峰・御在所岳である。白色系の花崗岩の岩壁を巡らす険しい山容から人気も高いが、ロープウェイとリフト利用で山頂に立ててしまう。ただ、ここのロープウェイは高度差・迫力・景色が絶品で、健脚自慢の人でも登りか下りのどちらかに利用を勧めたい。

当然、山頂一帯は観光地化しているが突端の展望は優れもの。さらに山登り派を自認する人なら、お隣の国見岳まで足を伸ばすと良い。随所で花崗岩の積み重なるオブジェが目を楽しませてくれる。GW前後であれば山一帯にピンクのアカヤシオツツジが咲き競って、岩のオブジェとのコラボレーションが絶妙だ。さすがに観光客は来ないがハイカーは多く、人気のほどがうかがえる。

もう一山、中部鈴鹿でお勧めは竜ヶ岳だろう。麓から稜線に上がるまでが急峻で汗をかかせられるが、登り着いて見ると打って変わって実に伸びやかな景観が広がっている。ゆったりとうねるスカイラインに一面の笹原が広がり、御在所岳付近とは全く別の山の印象だ。広やかな山頂では大勢のハイカーがのんびりと寛ぐ。笹の背丈が低いので展望も360度。わけても伊勢湾方面はパラグライダーからの眺めのようだ。
さて大半のハイカーは日帰りで個々の山に登るが、もちろん両山を結ぶ縦走路も存在する。ただし山小屋もなければキャンプ指定地もない。一帯は鈴鹿国定公園に当たるので、本来なら稜線での幕営はできないのだが、ある程度は黙認されているようだ。このあたり同じ国定公園でもキャンプ厳禁の丹沢とは事情が異なる。長年の登山文化の違いによるものかもしれず、研究テーマにしたら面白い人文的な成果が得られるのではないだろうか。

◆おすすめコース
御在所岳―国見岳―国見尾根―湯の山温泉、石榑峠―竜ヶ岳―金山尾根(何れも3時間半:初級向け)※梅雨頃から初秋の間はヒルが多く、とても勧められない。

1440-1

竜ヶ岳北面、笹原の大スロープ(上の画像をクリックすると大きく表示します)

◆参考地図・ガイド◎昭文社:山と高原地図44「御在所・霊仙・伊吹」

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