2016年6月3日(金曜日)[ トピックス ]

「戦中の人々に思いを馳せた中高生による朗読劇や研究発表も」平和のための戦争展 in よこはま

5月28日から6月1日までの5日間、「2016平和のための戦争展inよこはま」がかながわ県民センターで開催されました。21回目の今年の主な特徴は①世代を超えて戦争と平和を考える②憲法公布70年③氷川丸からのメッセージなどでした。

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小山内美江子実行委員長は「世界中の次の世代のために」と題して、平和と子どもたちのために行ってきた海外でのボランティア活動を講演。若い世代からは、昨年より1校増え、中高3校の朗読劇や研究発表が行われました。

日吉台中学校の中学生による朗読劇は「証言・横浜大空襲」と題して、演劇部が行いました。横浜を焦土と化した大空襲。そこに生きた人々のそれぞれの人生に思いを馳せ演じた中学生の朗読劇は参加者に感動を与えました。

Y校生「グローカリー」はY校周辺に墜落したB29の米軍人に地元住民や憲兵はどう対応したかなどについて聞き取りした活動報告でした。足元から過去・現在・将来を考える手掛かりにできればとの思いで取り組んだと言います。

桐蔭学園高校女子部TEAM  P.O.W.は「戦争捕虜へのメッセージ」と題しての研究発表を行いました。

桐蔭学園にはBC級戦犯を裁いた横浜地方裁判所特号法廷が移築されています。日本軍はなぜ捕虜を虐待したのか、その原因を掘り下げ、捕虜や戦犯が2度と生まれることのない世界を目指す決意を込めて発表されました。

これら若者のとりくみは新聞で紹介され、大きな反響があり、背中を押された80歳の空襲体験者から「体験を初めて話そうと思った」との電話や横浜ローザを演じている五大路子さんから「中高生と交流したい」との連絡が入り、会場で繋がりました。

憲法制定当時を題材に「憲法はまだか」の脚本を書いたジェームス三木さんは「押し付け憲法と言われるが、それなら民主主義も基本的人権も押し付けとなるが、こんなすばらしい憲法はない。アメリカの憲法よりずっといい。71年間1人も殺していない」と講演。

展示会場では「日本国憲法をいま考える」コーナーが設けられるとともに、69年前、憲法普及会が2千万部発行し各家庭に配布した「新しい憲法 明るい生活」の復刻版が普及されました。憲法の初心がわかり好評でした。

③横浜港に係留されている氷川丸は今年86歳。近々、重要文化財に指定される予定です。昨年アニメ映画「氷川丸ものがたり」が作られ、その原作者の伊藤玄二郎さんが「氷川丸からのメッセージ」を講演しました。

「戦時中は病院船で、多くの傷病兵を乗せた。たとえ米兵であっても、国際赤十字の精神に基づき命を救った。平和の船として存在感がある。氷川丸の歴史を知ることは日本の近現代史を知ることにもなる」。

太平洋戦争で民間船舶1万5千余隻が撃沈され、6万人余の船員が海の藻屑となった中で、氷川丸が生き残れたのは、軍隊や武器弾薬の緊急輸送の協力を求められても、歴代の船長や病院長が病院船としての矜持を堅守し続けたからだと言われています。

杉原千畝のビザ発給ユダヤ人も乗せ命を救った船、平和の船としての役割を貫いた歴史の生き証人として、これからも横浜港に輝いてほしいと思います。

戦争の記憶を風化させず、事実を知り、本質を明らかにすること。それは戦争を起こさせない平和な未来への力。これからも世代を超えて連携し、築いていくことが必要です。

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