2017年7月11日(火曜日)[ 見解・資料 ]

カジノNO、中学校給食実現、横浜市長選挙で市民本位の市政に(7月30日投開票)

7月16日告示、30日投開票で横浜市長選挙が行われます。市民本位の市政に転換し、カジノ誘致反対、中学校給食実現などの市民要求実現のため、一致点を大切にしながら、市民と野党の共闘路線をさらに確かなものにし、要求運動で市政を転換していくことが求められています。

この間、市従は市民の市長をつくる会の一員として多くの市民と一致できる要求で闘える候補者の擁立に努力するなど、市長選に向けて積極的に取り組んできました。今回の市長選の意味や候補者選考の状況などについて、政村中央執行委員長に聞きました。

市政を市民の手に取り戻す

「今回の市長選挙は、今日の情勢を変え、私たちの要求を前進させる上で2つの意味を持っていると考えています。第1は、昨年の定期大会で決定した『市長選挙に向けた基本方針』で明らかにしたように、2009年に国政における政権交代とともに市長になった林市政が、2013年の再選に際してその性格を大きく変え、市民の暮らしにかかわる施策よりも安倍政権の成長戦略に乗った大企業の基盤整備型の大規模開発事業を加速させ、加えてカジノを含むIR(統合型リゾート)の誘致にまで積極姿勢を示していること。そうした状況下で、安倍政権と財界に支えられた市政を文字通り市民本位の市政に転換し、市政を市民の手に取り戻す闘いだということです」

平和・民主主義・立憲主義を守る

「第2は、『企業が世界で一番活躍しやすい国』を標榜する安倍政権のもとで、大企業は空前の利益を上げる一方、格差と貧困が拡大し、労働者・国民生活に困難をもたらしている暴走政治。また秘密保護法、戦争法、共謀罪法の強行を続け、いよいよ改憲の本丸と言うべき9条改憲にまで言及し、日本の平和と民主主義、さらには立憲主義をも破壊している暴走政治に対する反撃の闘いでもあるということです。
安倍政権与党と補完勢力が改憲発議に必要な議席を国会で占めているという現実に対して、昨年の参議院選挙では、市民と野党が共闘して闘い、重要な一歩をつくり出しました。この重要な一歩は、来るべき総選挙に向けた共闘の継続と野党の共通政策づくりへと引き継がれています。そして、全国で、また、この横浜でも小選挙区ごとに市民の共闘組織が結成され、安倍政権に対する反撃と野党統一候補の擁立を求める運動へと前進しています。マスコミ関係者によれば、「横浜の市長は俺だ」と菅官房長官はうそぶいているそうですが、安倍政権直結と言っていい林市政を変えることは、安倍政権に大きな影響を与えることは間違いないと思います」

市民と野党の共闘の延長上に

「市従も参加し、これまで市長選挙を闘う母体となってきた『市民の市長をつくる会』は、今回の市長選挙を『会』だけではなく、市民と野党の共闘とその上に共同の候補者を擁立するための様々な努力を続けてきました。1月にカジノ誘致反対などの姿勢を明らかにして、立候補を表明した長島一由氏とも意見交換を行ってきました。岡田尚弁護士の呼びかけで、市民連合横浜の皆さんや市政に対する様々な要求運動を続けている市民団体の皆さんが個人の資格で集まり、『横浜市政を考える市民懇談会』をつくり、野党(会派)も交えた懇談会も開催し、市民と野党の共闘で市長選挙を闘おうとの呼びかけに、いくつかの政党の賛意も示されました。」

3つの緊急課題の実現を

「こうした運動を反映して、6月20日に民進党の伊藤大貴市議が無所属で立候補する意思を表明しました。市民懇談会は、議論を重ねてきた『市長候補に求める基本政策』として、4月5日に民進党・日本共産党・自由党・社会民主党が『市民連合』に対して示した『四党の考え方』、すなわち『個人の尊厳と基本的人権の保障』を基礎に、①カジノ誘致反対、②教育環境整備と中学校給食実現、③子育て支援施策の拡充の『3つの緊急課題』と『5つの目標』をまとめ、これに対する合意ができれば、伊藤大貴氏を支援し、市民と野党の共闘を促進する方向を確認しました。市民の市長をつくる会も6月26日の幹事会で、市民懇談会の『基本政策』が『会』の政策とも一致し得るものとして、その合意を前提に伊藤候補を『支持』する方針を提起し、各団体の検討を呼びかけました」

市民と野党の共闘の横浜モデルを

「市民懇談会の『3つの緊急課題』と『5つの目標』は、市従が市民団体とともにこれまで運動を続けてきた方向と合致するものですし、『四党の考え方』を基礎に『全ての横浜市民の個人の尊厳と基本的人権の保障を進めることを横浜市政の根幹に貫くこと』は、市従が掲げてきた『憲法と地方自治が息づく市政』と符合するものです。しかし、一方で伊藤候補が市会議員として、労使交渉の結果は尊重する節度ある姿勢は示しつつも、私たちとは異なる意見を主張していたことも事実であり、公務・公共論などの考え方も私たちと異なることも事実です。多様な意見を持つ幅広い市民と野党が共闘して闘うことは、誰かの主張だけを100%反映することはあり得ませんし、共闘とは、不一致はお互いに留保し、一致点を大切にして闘うということです」

市長が誰であれ、組合員・市民の要求実現を追求

「同時に、市長は私たちの使用者であり、直接的な労使関係の一方の当時者です。市従は、70年の歴史の中でいかなる政治的立場の市長であれ、迎合も屈服もしない立場を貫いてきました。自分たちが応援した市長であれ、そうでない市長であれ、組合員の要求と市民の要求を統一して追求する市従の運動路線は揺るぎのないものです。政府と財界に支えられた市政を市民の共同によって支えられた市政に変えることは、市民要求に耳を傾ける土台をつくることにつながります。こうしたことを総合して、市従は引き続き、伊藤候補に私たちの個別の要求、主張を反映することを求めつつ、不一致があれば今後の運動を通じて実現を求める立場を明らかにし、市民の市長をつくる会が伊藤候補を「支持」することは了承した上で、市従としては、従来のような「推薦」や「支持」という対応はとらず、とりわけ市長選挙の重要な争点でもあるカジノ誘致阻止、中学校給食実現などの市民的要求の実現、市民と野党の共闘の継続・発展をめざす市民的大義に立って、伊藤候補を「支援」する方針を6月29日の支部代表者会議に提起し、各支部討議をお願いしました。7月6日の支部代表者会議で集約します」

7月2日に投票が行われる東京都議会議員選挙、7月27日には、政権与党が推薦する候補と野党共闘の候補が争う仙台市長選挙があります。これに続く横浜市長選挙の結果は、政治情勢を変え、労働者・国民の要求前進への転機をつくり出す絶好の機会です。市従の方針に団結してご一緒に闘いを進めていただくことを呼びかけます。


横浜市政を考える市民懇談会が市長候補に求める基本政策

4月5日、民進党、日本共産党、自由党、社会民主党の立憲四野党は、「市民連合が実現を目指す政策」に関する四党の考え方を明らかにした。その内容は、市民連合が示した現状認識及び基本理念を十分共有できるものであることを確認し、今こそ、安保法制を廃止し、立憲主義を回復するとともに、個人の尊厳と基本的人権の保障を進めることが求められているとの姿勢を明確にしたものであった。
もとより国と地方自治体の権能は異なるものであることは言うまでもないが、地方行政に引き寄せて考えれば、四党の「個人の尊厳と基本的人権の保障」の理念は、憲法に規定された地方自治の本旨にたって自治体行政を実践することと同義と言うべきものである。

従って、私たちは、この四党の考え方を基礎に置き、横浜市民の声に耳を傾け、横浜市民の暮らしに真に寄り添い、全ての横浜市民の個人の尊厳と基本的人権の保障を進めることを横浜市政の根幹に貫くことを求める。こうした政治姿勢が、貧困と格差の拡大をはじめとした市民生活の困難を解決し、健全な経済成長と真に人を大切にする都市としてヨコハマの魅力を高めることにつながるものと確信する。
以上を前提にして、横浜市政が実行すべき施策を、3つの緊急課題と5つの目標として次の通り要望する。

3つの緊急課題

  1. 治安の悪化や地域経済の荒廃を招き、市民生活に有害なカジノを含むIR誘致は行わないことを明確にし、調査費の執行を止めること
  2. いじめのない、生き生きと学べる教育環境を整備し、大都市で唯一横浜市だけが未実施の中学校給食を実現するために具体的検討を開始すること
  3. 市民ニーズに合致した保育所待機児童解消施策の推進、小児医療費の無料化をめざすなど、子育て支援施策を拡充すること

5つの目標

  1. 困難に直面する市民を見過ごさない、市民誰もが享受できる医療・福祉・子育て・教育施策を進めること
  2. 市民誰もが豊かになれる経済・雇用施策を進めること
  3. 情報公開と住民自治の仕組みを拡充し、市民参加と合意を重視した安全・快適で持続可能な都市づくりを進めること
  4. 持続的社会を創造する再生可能エネルギーへの転換促進、緑の保全を推進するなど環境施策を進めること
  5. 世界に開かれた国際港都として国際文化交流の発展と国際平和を発信する施策を進めること

横浜市政を考える市民懇談会 呼びかけ人 岡田 尚

上記要望を真摯に受け止め、尊重し、7月30日投票日の横浜市長選挙勝利に向けて、全力で闘います。

2017年6月30日 横浜市長選挙予定候補 伊藤 大貴

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