2018年2月7日(水曜日)[ 登りたいのは山々 ]

【第125山】飯野山 422m「出来過ぎの讃岐富士」

初めて見た人は誰しもびっくりするに違いない。讃岐平野のど真ん中に、ミニ富士山が忽然と盛り上がっているのである。ただしこの地に噴火があって成長した火山ではない。もっと大まかな火山地形の一端が、浸食された果てに残されたものと説明されているが、ともあれこのスタイルは出来過ぎだ。大太郎法師のような巨人が、運動場の真ん中に砂山を拵えた、そんな説明の方がしっくりくる。地平線の真ん中に富士山形、わかりやす過ぎる構図が却って不自然に目に映ってしまうのである。

古来、尊崇されてきただけに、いくつもの登路がある。一見すると「組み易い山」と思われようが、なにせランドマークタワーよりずっと高い。一息に登るという訳にはいかない。また、朝一番に登ったつもりでも、下ってくる人が多いのに驚く。山頂へのお参りを毎朝欠かさない人、健康維持のウォーキング指向の人、あるいは犬を散歩させる人などなど。如何に地元に密着して親しまれている山だと実感できよう。

概ね暖地性の樹林に覆われているが、中途から讃岐平野が一望できるポイントがある。眼下には広い田園や町並みが広がるが、ぽつんぽつんと山地や独立峰も見受けられる。ルーツが飯野山同様の山が多い。

山頂は富士山形の上端部に当るので、平坦で広い。ただし富士山の様な火口はない。飯野山が独立した火山そのものではないことがこれで理解できよう。周囲は樹林で展望は無いのだが、薬師堂を始め様々な旧跡の類が林立して飽きさせないし、休憩するにはもってこいだ。もちろん下山も半端ではない。どうせなら登りとは違うルートがいいだろう。急な下り一辺倒が緩んで来れば下界に近づいた証拠だ。歩きながらに山の形状を分かり易く実感できるのも、この山の面白いところなのである。
下山した後も、ふと気づくとあちらこちらで飯野山の姿がある。バスの車窓から、駅のホームから、走る電車の中から、観光で立ち寄った丸亀城址から。何処からでもあの明快なスタイルで目に飛び込んでくる。登頂した記念に、いつまでも登頂者の心に寄り添ってくれているかのように。

◆おすすめコース
野外活動センター-飯野山-北岡バス停(2時間:初級向け)※丸亀市のホームページから検索して情報を得ると良い。

1496-06

坂出駅のホームから街並み越しの飯野山(上の画像をクリックすると大きく表示します)

◆参考地図・ガイド 丸亀市のホームページより

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