2018年2月22日(木曜日)[ 登りたいのは山々 ]

【第126山】城山約564m「ニッポン最多山名の一峰へ」

ニッポン中の同名の山名で最も多いのが「城山」で、全国で実に276山を数える。神奈川県にも複数の城山があり、著名なのは津久井湖の城山ダムの由来となった、湖畔の城山だろう。もうひとつが、箱根の南端、湯河原近郊の城山である。

湯河原駅からバスで幕山公園へ。ここは名立たる梅の名所で、3月上旬をピークに山麓から山の中腹まで立体的な梅景色が堪能できる。城山へは車道をそのまま山奥へ。分岐から急な山道になる。

いいかげん登ったところで、「しとどの窟」に至る。源平争乱の幕開けとも言うべき石橋山合戦に敗れた頼朝が、身を隠したとされる旧跡だ。平家方であった梶原景時が頼朝一行を見つけながらわざと見逃して、その後の論功行賞につなげた故事で知られる。よくありがちな、名前先行で舞台そのものは平凡な(つまらない)旧跡とは違い、ここの洞窟は実にユニーク。洞門状に開口部が大きく開け、崖上からの水が丁度中央を小滝のように滴り落ちてくる構図で、見逃せないポイントといえよう。

史跡から更に山上に登って行くと石段になり、窟の手前よりも奥の道の方が却って立派なのは何故かと疑問が湧く。上まで登って車道に出くわして納得、上から下る方が窟への表参道であったわけだ。この先は車道をループ状にたどっていくが、途中のトンネルのムードがなんとも楽しい。回り込んで今度はそのトンネルの上の尾根に山道が伸びる。しばし下って僅かの登りで城山の山頂に着く。鎌倉幕府創生期に活躍した土居氏の居城で「土居城址」との碑が立っている。広くてゆったり、お弁当を広げるのには絶好だが、トンビが虎視眈々と狙っているので要注意。

正面に相模湾や真鶴半島を見ながら下って行く。車道に出て一安心と思ったら大間違い。実に急な上、舗装されていて地面が固いから膝に応えることこの上なし。周囲のミカン畑の景観を楽しみつつ、ブレーキを利かせながら、湯河原駅に向かってのんびり下っていこう。上部で却って立派になる道、下ってから到達する山頂、山道より歩きにくい下り車道。最多山名の山は、つむじ曲がりの道具立てで迎えてくれるのである。

◆おすすめコース
幕山公園-しとどの窟-城山-湯河原駅(3時間半:初級向け)
※しとどの窟へは車でも行かれるが、歩いて登ってこそ敗走した頼朝気分が味わえる!?

1497-1

しとどの窟で。真ん中頭上から流れ落ちる水

◆参考地図・ガイド◎「湯河原散策マップ」でネット検索して、湯河原町のサイトで地図を入手

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