2018年11月5日(月曜日)[ 登りたいのは山々 ]

【第141山】宝来ヶ嶽 221m(滋賀県)「琵琶湖上の山」

琵琶湖の島と言うと、立派な神社があり観光スポットでもある竹生島が有名だが、地元関係者でも滞在は日中のみで、無人島のカテゴリーに入る。一方、琵琶湖最大の島が沖島で、面積1.5平方キロメートル余り、約300人が暮らしている。実は淡水湖で人が居住している島は、ニッポンのここしかない、どころか世界中でも大変珍しいという。

さてこの沖島、面積の割には高度があり、島全体がミニ山地を成していて登高欲をそそられる。最高地点の標高は221mだが、琵琶湖の水面標高が約84mだから実質140m弱の山ということになる。近江八幡市の堀切港から渡船があり、1日に12便もあるから現地での時間が自在に組めるのはありがたい。

渡船は小型ながら快速だ。どんな島でも上陸は心躍るもの。「ケンケン山」と書かれた手作り看板に従って、港風景を見下ろす墓地の通路を上がっていく。初めは急だが稜線に乗ってしまえば緩やかなアップダウンが続く。ケンケン山からは琵琶湖西岸の眺めが見事。背後を屏風のように仕切るのは、比叡山から連なる名峰群・比良山地である。

なおも稜線を辿ると、最高峰・宝来ヶ嶽の三角点近くの広場に出る。今度は樹間越しに琵琶湖東岸が望まれる。左右に湖が望めるのも島ならではのご褒美だ。最高地点はこの先の藪の中にあるが見つけにくいので、広場をもって山頂扱いとしてもいいだろう。

後は一気に南岸へと下る。ほどなく出くわす小さなプライベート風湖岸もいいが、目を引くのは木造の沖島小学校。どっしりした風格とモダンな風情が絶妙のコラボを見せる。いかにもインスタ映えしそうなスタイルでカメラを向けたくなるが「児童を写しこまないように」との注意書きが。また、この付近からネコの姿が増える。沖島は猫島としても知られているが、「ネコにエサを与えないで」と渡船に張ってあったのを思い出す。

港に戻り船を待つ。山自体はささやかなものだが、この希少性、量より質のプチ充実感。登山愛好者でなくても、島巡りとのセットでおすすめしたい珍コースである。

◆おすすめコース
沖島港-ケンケン山-宝来ヶ嶽-沖島小-港(1時間余り:初級向け)※島には民宿もあるので、じっくり滞在してみるのもいい思い出になるだろう。

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対岸から見る沖島。なだらかなシルエット、左方のくびれに港(上の画像をクリックすると大きく表示します)

◆参考地図・ガイド ◎「沖島町離島振興推進協議会」で検索して島の情報を。地図は現地の案内看板が役に立つ。

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