2009年2月16日(月曜日)[ トピックス ]

「横浜市政の実態が明らかに」第11回 市民自治研集会

田中町長の講演の様子 2月15日(日)かながわ県民センターで、第11回市民自治研集会「明日のヨコハマを考えるつどい」が開催され市民約200人が参加しました。

今年の集会のテーマは、中田市長の民営化・民間委託推進、市民いじめの実態と、「横浜市財政は非常事態」について、財政分析を通し検証をすることで市民が主人公の市政への転換をさし示すことでした。

長尾演雄実行委員長は、年末年始の「年越し派遣村」が政治を動かし、自治体を動かした活動を紹介し、「いろいろな分野で規制を撤廃し、自由競争と自己責任を謳いあげてきた新自由主義的な構造改革の本質が多くの人々の前にあらわになり、人々が“自己責任論”の自縛から開放されはじめ、社会制度や社会保障など現実の政治に目を向け始めた」と開会のあいさつをしました。

続いて写真やグラフで「安心して子どもを産み育てられない状況」「開発による環境破壊」「指定管理者導入など行政の民間化」や「新たな市民負担増」などを次々と紹介。その後リレートークで、子育てと教育問題、業者の実態、医療の現場からの訴え、指定管理者制度の実態と問題点など市民のいのちとくらしが危機に直面していることが訴えられました。

そして、日産をはじめとする大企業誘致に補助金、168億円で購入した新市庁舎用地、総額300億といわれる開港150周年イベント、南本牧の埋め立て、横浜環状道路計画、横浜駅再開発構想などを映像で紹介しました。

神奈川自治体問題研究所の矢後保次さんは財政分析の結果、横浜市の財政は、「スタンダード&プアーズ社のダブルAマイナスという格付け」であり投資家向けに自慢するほど良好であると指摘し、財政の使い方を変えれば、市民のくらしは守れると強調しました。

輝く自治のまちづくり

記念講演は長野県木曽町の田中勝己町長、木曽町は自然豊かな町で人口13,309人、規模も環境も横浜とは全く違う町ですが、田中町長は市議30年、町長3期8年を一貫して住民に優しい町づくりを実践しています。横浜の財政状況は「すごく健全で、うらやましいです」といい、合併前の木曽福島町長時代のオウムとの闘い、国も認めた全国でも少ない中心市街地活性化事業の成功の町、木曽町との町村合併に際し「合併しても、尚輝く自治の町づくり」を掲げ圧勝、国の特別交付金を利用して「町内どこでも200円バス」、今年35回目を迎える木曽音楽祭、木曽独自文化である塩を使わない発酵食品「すんき」などについて1時間に渡り話しました。

「新庁舎・企業誘致より市民生活を」環境・まちづくり分科会

18億円の市税でつくられたペデストリアンデッキ 今回は、市の大型開発の現場を見る「ハマの無駄遣いウオッチング」を行いました。参加者は35人、横浜環境市民会議の鈴木久雄さんと、日本共産党横浜市会議員団長の大貫憲夫さんの案内で今話題になっている現場を見て回りました。

横浜駅東口のそごうと日産本社をつなぐペデストリアンデッキはほぼ完成していました。ペデストリアンデッキの入り口に市が立てた完成予想図がありましたが、その図の中にはどういうわけか日産本社ビルはなく、「透明」の建物の奥にあるグラウンドにつながるような絵が描いてありました。私たちが、日産本社のための施設と批判しているのをかわそうとしているのでしょうが、現場と完成図のギャップがまことに異様でした。

しかも完成近いこのビルも本社機能は移転せず、よそに貸す予定だという報道に接すると、50億円もの助成を行って誘致し、18億円でペデストリアンデッキも作り、そのあげくに人に貸して儲けようとは。日産のえげつなさにただあきれるばかりです。同時に、市民としてまた職員としてここまでコケにされたかと、怒りをおぼえます。

この後、「セガ」など、みなとみらい21地区への進出を高額な違約金を払ってまで取りやめた企業の進出予定地を2箇所見学しました。

みなとみらい21地区の空き地もこの不況で当分は埋まらないだろうという思いながら、最後は、168億円で買収した北仲通の新市庁舎建設予定地と、道路を隔てて向かい合っている森ビル建設予定地まで進み、その広さに驚きました。しかし、ここも今回の金融不安のあおりで見通しが立たないようです。新市庁舎建設もなにも急ぐことはありません。市民の暮らしや福祉の充実を優先することが今求められていることだと改めて思いました。

「政治を変えて雇用の安定を」雇用・労働分科会

「雇用・労働問題」の分科会は37人が参加しました。まず、神奈川労連特別幹事の岡本一さんの基調報告がありました。神奈川県には、約23万人の請負・派遣・期間工労働者がいます。この年度末に向けて、10数万人が打ち切りになるのではという、心配があります。そんな中、派遣・期間工の労組は全国で50を超え、1,000人を超える組合員が闘い始めました。これからが正念場。闘って政治の流れをかえていかなければならないと、報告しました。

分科会の様子特別報告では、JMIUいすゞ支部の三浦さんは、大型車両の製造ラインで働き、時間におわれるチームワークの仕事。大変な仕事でも、仕事が好き、仲間も良い人ばかりで、正規になりたいと思っていたところに、突然の解雇予告。会社に対する怒りを報告しました。

横浜建設労連の吉良さんは、自治体への要求と地域における仕事起こし運動として、電線類の地中化事業(無電柱化)や自転車にやさしい街づくりを調査・研究し、発信・推進していきたいと。本来の市民のための公共工事に結び付くのではと思いました。

横浜市従政村書記長は、横浜市は、経済のグローバル化に対応した企業集積と産業基盤整備優先となり、市民のくらしや福祉・平和は後退した。「市民意識調査(95年と07年)」の結果を比較すると、「景気・生活費の心配」は4.6倍に。「心配事はない」は45%から12%になってしまったと。自治体職場に広がるワーキングプア問題では民間委託・民営化・指定管理者など「官から民へ」広がる労働条件切り下げと不安定雇用化が進んでいると報告しました。

資料によると神奈川県の就業者数は、男女あわせて、正規は260万人、非正規は140万人。3人に1人が非正規就業者です。そのうえ、非正規就業者の年間所得は250万円以下が80%です。この数字をみて、あらためて大変な世の中になってしまったと、恐ろしく思いました。

村書記長は「来年の市長選で市長を変えましょう」と訴えました。市長を変えて、市政を変えよう、がんばろう、と思いました。

「横浜市従」第1223号(2009年3月1日)より

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