2009年3月15日(日曜日)[ コラム「しじゅう」 ]

働きやすい職場

日本映画の『おくりびと』が第81回アカデミー賞の外国語映画賞に選はれ、話題になっています。主役は納棺師という仕事に携わる人。

葬式を主題にした映画はなんとなく避けられる向きもあるので、それほど多くはありません。ストーリーの展開の中で葬式シーンはあっても、メインになることは滅多にありません。かつて伊丹十三監督かズバリ『お葬式』を作り話題になったぐらいでしょうか。

『おくりびと』は日本国内で上映されたときから好評で、映画コンクールでさまざまな賞を得ていたので、アカデミー賞への期待感は強く、実際に受賞に輝いたことは、暗いニュースがひしめく中、明るい話題になりました。

今の私たちをとりまく社会状況は、派遣切りだけにとどまらず、正規職員の雇用不安へと広がっています。ニュース等によれぱ、仕事を探す人が町にあふれているといいます。

どんな仕事でもいいとはいっても、だれにも得手不得手というものがあります。話題の職業だからやってみたいと安易に手を挙げたところで、おいそれとつとまるものではありません。

葬祭業者の中で納棺という仕事が特別ということはありません。これまでも葬儀の一環としてごく自然に行われています。納棺師になりたいという希望者が急に増えているそうです。

適材適所とはよく言われる言葉ですが、とても難しい問題です。職場では年度末の3月は退職の月。あけて4月になれは新採用職員の姿も見られるかもしれません。異動の季節でもあり、人事の春は、悲喜こもごもの人生模様が繰り広げられます。

それぞれの新しい旅立ちに挑む人の気持ちは、希望と不安が入り混じっています。はじめからできないという人はいないでしょうが、研修などを経ながら成長していきます。初めてへのチャレンジを受け入れる先輩職員のあたたかい見守りが働きやすい職場づくりの礎になります。ベテランのみなさんも、新人のころを思い出しなからぜひ協力してください。

職場にはそれなりのマナーやルール、モラルがあります。組織として動いているわけですから、働く仲間として相互に連帯して、明るく楽しい職場にしたいと思う毎日です。

「横浜市従」第1224号(2009年3月15日)より

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