第3回「治療方法は?」
治療方法は?
確かに認知症の原因疾患として一番多いアルツハイマー病は、まだ、その原因も治療法も分かっていません。しかし、β-アミロイドという蛋白質が「海馬」に溜まって細胞を壊すのが原因だということは分かってきました。早い時期にアリセプトを服用すると、改善する人もいます。
一寸難しい話しになりますが、脳には神経細胞があって、その細胞から枝が出ています。それが次の細胞との連絡機能を持つ「シナプス」です。
アリセプトの効力は、記憶を伝達する働きを持つアセチルコリンを溶かすβ-アミロイドを抑える働きをするのです。
根治治療は、「頭の中に溜まる特別な蛋白質」を取除く事ですが、まだ、「治験」が始まっている段階で、もう少し待たないといけないようです。
というようなわけで,薬を飲んで認知症(アルツハイマー病等)を治すには、まだまだ時間がかかりそうです。
現段階で何が必要でしょうか。多くの専門医が言っているのが、次の対処法です。
- 介護者の対応で、患者のストレスを減らす。
- 「物忘れ」に対する治療(情報伝達を良くする働き)としてアリセプトの服用
- 前回お話しした周辺症状、中でも、幻覚、妄想、興奮、暴力、徘徊などには安定剤を用いる。
- 抗うつ剤は、うつ状態のときに服用する。
※ 薬は専門医と相談しながら飲みましょう。
ストレスを減らす
認知症のなり始めは本人も、不安が強くなったり、物忘れがひどくなってイライラしたり、うつ状態になったりします。
家族も、そんな本人に対して、「もしかして認知症ではないか」と心配になったり、反対に気が付かずに,間違いを指摘したり、言い直させたり、時には怒ったりします。物忘れが進んでいるのに、いろいろ言われ混乱し、周辺症状が強く出てくる場合もあります。
そんな時は説得したり、訂正したりせずそのままを受け止める事が、本人のストレスを減らす事につながります。対処法の一番が介護方法である事を先ず知ってほしいと思います。
「家族懇談会」でも、どうしていいか分からず、途方に暮れた家族が涙ながらに辛さ苦しさを訴える場面がありますが、そんな時に介護経験の豊富な先輩からのアドバイスが功を奏します。次の会に出席された介護者は、「落ち着きました」と笑顔を見せてくださいます。
「横浜市従」第1226号(2009年5月1日・15日合併号)より




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