2009年6月1日(月曜日)[ コラム「しじゅう」 ]

こんなことで日本経済は泥沼から脱出できるのか?

5月1日世界的には労働者の祭典であるメーデーの日、日本の人事院は夏季一時金の0.2月分凍結が妥当との勧告を行った。これは次の点で批判されるべきものであった。

(1)史上初の夏の一時金だけの勧告であり、自公政権に追随する政治的な思惑を受けた不当な内容
(2)夏季一時金決定済み企業が20%弱にすぎない中での精確さに欠けた調査
(3)すべての労働者の生活破壊につながる史上最悪のタイミング。そして横浜市人事委員会をはじめ、ほとんどすべての都道府県と政令都市の人事委員会は金魚の糞の如く、追随の0.2月凍結勧告を出したのである。

言うまでもなく、公務員の賃金水準は関連労働者をはじめ、多くの民間労働者にも波及する。これから始まるであろう中小企業での夏のボーナス交渉を直撃するだろうし、最低賃金論議にも影響を与えかねない。夏のボーナスでの労働側の損失はいかほどのものになるのか。直接的な影響で国公・地公あわせておよそ350万人が国公なみに平均7.7万円削減されたとすると約2,700億円、関連部分への波及など含めると1兆円近い削減になるのではないか。民間も製造業中心に対前年比△17%などと報道されているから、定額給付金2兆円のバラマキなどあっという間に消し飛んでしまうことになる。

輸出してもモノが売れない、せめて国内需要で息をつきたい経営側にとっても自分の首を自分で絞めるような事態にならざるをえないだろう。こういうのを我々は悪魔のサイクルと言ってきた。弁証法的な発展ではなく、スパイラルは下を向いたままになってしまう。

政府財界のみなさん、すべての労働者の雇用を確保し、賃金の大幅引き上げを行い、消費税率を引き下げるなど思い切った手を打たないと日本経済は沈没したままになりませんか。年間5兆円の軍事費や至れり尽くせりの大企業資産家減税などを見直せば財源も目処がつくのではありませんか。

「横浜市従」第1228号(2009年6月1日)より

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