2009年6月15日(月曜日)[ トピックス ]

聞いてびっくり!ゴールドスター争議「お金に換えられないもの、それは“組合”」

いまどき組合つぶしなんて?と思いますが、戸塚区小雀町に本社のある運送会社ゴールドスターでは憲法も労基法も無視、人権侵害のオンパレードです。見せしめの「研修」・解雇処分などの組合攻撃を跳ね返して、裁判闘争で闘っている3人の組合員を大さん橋のたもとにある波止場会館2階の事務所に訪ねました。

1229-01 横浜港湾労働組合ゴールドスター分会を昨年5月に結成
米倉直樹さん・分会長・海上コンテナトレーラー運転手(写真右)、佐藤絹代よさん・海上コンテナトレーラー運転手(写真中)
金山裕樹さん・重機トレーラー運転手(写真左)


普通に組合活動ができる、まともな会社に生まれ変わって欲しい

「事務職に変わって貰う」
海上コンテナ用の大型トレーラーの運転手、佐藤さんは08年4月に、突然職種変更を命じられました。「事務職ではとってもやっていけない。7~8万円の減収で、住宅ローンが残っているし、生活設計が狂ってしまう」と、事務職への変更を断りました。

すると会社は6月に一方的に懲戒解雇したので、横浜地裁の労働審判に持ち込み、解雇を撤回させ和解しました。

ところが会社は佐藤さん、米倉さんの2人に仕事を与えず、「研修」と称して、社長の書いた「本」の清書と感想文を書かせ、事務所内でさらし者にしました。

仕事を与えられない2人は、車のキーを取り上げられ、収入は歩合制のため乗務できない分が大幅に減収です。

屈強な男性に囲まれて

会社の攻撃はさらにエスカレート。昨年11月には、会長室に佐藤さんを呼び出しました。「イヤな予感がしたので、携帯で録音するから聞いて」と米山さんに連絡、携帯をポケットに忍ばせて会長室に行くと、会長・社長・常務と幹部男性従業員3人がきて、「今から所持品検査をします。就業規則に書いてあるから断れません」と言われます。

「検査は受けられません」と断ると、カバンを取り上げようとして引っぱるので、はねのけたら、「抑えろ』と抑えつけられました。「どうなるのか怖かったので、なんとか110番通報した」とその恐ろしさを語ります。

ところ、どういう訳か、会社も110番。恐怖のあまり無我夢中、必死で抵抗する佐藤さんを撮影して「佐藤がものを壊して暴れたので抑えた」と、救急車で運ばれたのは佐藤さんなのに「暴行事件」をでっちあげる始末。

県労委労働裁判無視

「研修」の強要は不当労働行為であるとして神奈川県労働委員会(県労委)に申し立てを行い、12月に「文書の書き写しの研修などをさせてはならない」と勧告が出されました。

しかし会社はこれを無視、「安全運転の勉強」と称して、誹謗中傷を板書きしたホワイトボードの前に座らせ、周囲を屈強な運転手が取り囲みました。

佐藤さんと米倉さんは、出勤してもいつ暴力を振るわれるか分からない状態になり、現在も出勤できないでいます。やむなく2人は会社の不当労働行為と損害賠償請求の裁判を今年2月横浜地裁に提訴しました。

勝手に健康保険打ち切り

「健保が切れていますよ」腰痛のため昨年5月から病気休職中の金山さんは病院でそのことを知らされました。

実家の千葉で療養中の金山さんに、「今から千葉まで退職届を届けるから」と。しかし金山さんは、退職届は提出せずに、休職の継続を希望しました。ところが、会社は勝手に「退職」したと7月末で健保の脱退手続きを行い、解雇通告してきました。

金山さんは横浜地裁の労働審判に持ち込み、2月に審判が出され、従業員の地位確保、社会保険の復活手続き、傷病手当金の請求、夏期一時金の支払い、給料未払い分の支払いなどを認める全面勝利を勝ち取りました。しかし、これまた会社は無視、20万円だけとか、イヤイヤ小出しに対応する始末です。

土下座して謝って欲しい

佐藤さんは「いろいろなところへ相談に行ったが、個人の力では相手にされない。でも組合を通して言えば聞いて貰えます。なぜもっと早く作らなかったのかと思います」と組合の存在価値を痛感しました。「会社は社員を人間と思っていないんです。ものだと思っている。だから賃金が変わること、そういうことはできないと思わない」悔しさがにじみます。

米倉さんも「組合があればこれほどひどくはならなかったと思う。組合がないから会社は横暴なことをやってきた。一方的に決めて何かあったら上司に相談しても『決まったことですから』と。労使交渉のできる会社が夢、会社はちゃんと謝って欲しい。土下座をして欲しい」と許せない思いでいっぱいです。

会社が組合を認させて職場に労働組合を作ること、組合ががんばって職場に戻れば、みんなも組合を見直す、お金に換えられない大切なことをめざして3人は最後までたたかう決意を固めています。

「横浜市従」第1229号(2009年6月15日付)より

Copyright (C) 2003 Yokohama City Labor Union. All rights reserved.