2009年7月15日(水曜日)[ 読書 ]

市民を死に追い込む数値目標「生活保護『ヤミの北九州方式』を糾す」

最近、『生活保護「ヤミの北九州方式」糾す』という本を読んだ。生活保護を廃止され、「オニギリを食いたい」との日記を残し餓死した「北九州市小倉北餓死事件は、2007年マスコミでも大きく報道された。しかし、驚くことに当時北九州市では、生活保護の廃止をめぐり、3年連続4件もの餓死・自殺事件が連続していたという。

この背景には、生活保護受給率を削減しようとしてきた国の指導があるのだが、北九州では独自に「北九州方式」といわれる措置をとってきた。「生活保護の開始・廃止・申請に年度目標」を設け、「数値目標」を職員にノルマと課していた。また、面接主査制度を導入し、面接主査には若手係長を起用し「申請書交付枚数をいかに少なくとどめたか」により、本庁への異動課長への昇任の道が開かれるという人事評価が行われていたという。生活保護受給者を減らすことだけが目的化していたようである。

餓死事件はこの方式が産んだといっても過言ではないだろう。公務労働に、数値管理はなじまないことを再認識させられた。

3_4 著者:藤藪貴治/尾藤廣喜
出版社:あけび書房
定価:1600円+税


「横浜市従」第1231号(2009年7月15日付)より

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