2009年8月1日(土曜日)[ コラム「しじゅう」 ]

108か国中58位

映画「ET」を観て愕然としたのは、もう随分前だ。ETが滞在するエリオット少年の家庭は、母1人子ども2人の母子家庭だ。しかし日本の母子家庭とは比べものにならない。その家は庭付き1戸建て住宅でプールつきの豪邸だ。

一方日本の母子家庭は不況の影響と政府の予算削減・制度改悪で食事にも事欠くような貧困化が加速している。

問題は母子家庭だけではない。日本の女性の社会的地位は低下の一途をたどっている。国連開発計画が発表した2008年のジェンダーエンパワーメント指数は世界108か国中58位と、元々低いランクが毎年のように低下を続け、アジアやアフリカの開発途上国にも先を越されるという有様だ。

7月20日ニューヨークの国連本部で女性差別撤廃委員会の審議が始まり、日本政府の6回目となる「実施状況報告書」が23日に審議された。日本からの傍聴者80人以上が見守る中、政府代表は「取り組みは遅れている」と述べ、夫婦同姓・婚姻年令・「慰安婦」など委員からの指摘と強烈な批判に日本は釈明に追われた。

日本からは日本婦人団体連合会をはじめ多数のNGOが日本の女性の実態をリアルに伝える独自レポートを提出し、傍聴に臨んだ。23日の記者会見で、日本女性差別撤廃条約NGOネットワーク(45団体)は「具体的な条約の実施状況を期待したが、政府の回答は抽象的」と不満を表明した。

日本政府は女性団体の要望に耳を貸さず、毎回抽象的な報告・回答でごまかしてきた。国際条約・勧告を「無視」し続ける自公政権では、女性の地位向上は望めないことは明白だ。

今年は国連で女性差別撤廃条約が採択されて30年の節目の年だ。余りにも遅い日本政府の対応にいつまでも付き合っていることはない。今度の総選挙で変えてもらうしかない。

「横浜市従」第1232号(2009年8月1日)より

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