核兵器廃絶に向け、核保有5大国の「核兵器廃絶への明確な約束」の履行と、日本政府の核兵器禁止条約への調印・批准を求める

核兵器廃絶に向け、核保有5大国の「核兵器廃絶への明確な約束」の履行と、日本政府の核兵器禁止条約への調印・批准を求める

中国、フランス、ロシア、イギリス、アメリカの核保有5大国は1月3日、核戦争の防止と軍拡競争の回避が重要だとした共同声明を発表しました。

声明には「核戦争に勝者はおらず、決して闘ってはならないことを確認」「核兵器が存在し続ける限り、それは防衛、侵略の抑止、戦争の予防を目的にすべき」「核兵器国間の戦争回避と戦略的リスクの軽減が最重要の責務、NPT第6条の核軍縮交渉を誠実に行う義務を守る」などと書かれていますが、核兵器の保有目的を明確に示し保有を正当化しており、核兵器廃絶へのプロセスなども一切記述がなく、昨年1月に発効となった「核兵器禁止条約」については触れられていません。2000年の会議で、核兵器廃絶を達成する「明確な約束」をしたものの、全く実行されていません。現在もアメリカもロシアも、莫大な予算を投じて最新の核兵器の開発競争を行っており、世界が願う「核兵器のない世界」という目標達成には全く不十分であり、「主導権は核保有国(核保有5大国)であり、我々が核不拡散、核軍縮、軍備コントロールをする」との主張です。

2021年6月現在で核保有5大国だけでも1万2千発を超える核弾頭を保有しているとされています。世界の核弾頭の90%以上を保有している国同士が「核戦争はしない方がいい」と言っても説得力がなく、防衛目的の核保有を正当化し、核兵器を持つことで戦争に歯止めをかける核抑止論にこだわり続けています。また、核兵器禁止条約に触れていないことから、市民運動の中から誕生した、核兵器そのものを禁止し、核廃絶を目指す禁止条約の枠組を否定し、対立するものととらえられます。国連のグテレス事務総長は、「核を巡る全てのリスクを排除する唯一の方法は、全ての核兵器を廃絶することだ」と指摘しています。その点でも、NPTの掲げる核軍縮にはとどまらず、廃絶を目指す禁止条約の重要性がますます際立ちます。

3月に核兵器禁止条約締約国会議が開催されます。アメリカの「核の傘」に頼る日本政府は、当初から条約に後ろ向きな姿勢を示しています。岸田首相も、従来の政府方針に終始しています。昨年11月には、長崎・広島市長が官邸を訪れ、締約国会議へのオブザーバー参加を直接要請しましたが、岸田首相は「米国との信頼関係を構築した後、条約にどう向き合うか考える。手順が重要だ」と述べるにとどめています。世論調査では7割を超える国民が核兵器禁止条約を支持し、条約の署名・批准を求める意見書を決議した地方議会は600を超えました。

横浜市従は日本の完全独立と世界の恒久平和実現のためにたたかうことを綱領的任務とする自治体労働組合として、横浜市にも意見書を決議させ、日本政府に唯一の戦争被爆国としての役割を果たさせるため、国内のみならず世界の人々と連帯し「核兵器のない世界」実現をめざし、核保有5大国に対し「核兵器廃絶への明確な約束」の履行を求めるとともに、日本政府に対し、核兵器禁止条約への調印・批准を求めるものです。

2022年1月13日 横浜市従業員労働組合中央闘争委員会

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