核兵器を唯一実戦使用した米国の核保有は人類にとっての脅威

核兵器を唯一実戦使用した米国の核保有は人類にとっての脅威

 中央執行委員会は2月8日、日米両政府による1月21日の「核拡散防止条約に対する共同声明」に対して、次のとおり声明を発表しました。

日米両政府の「核不拡散条約(NPT)に関する共同声明」に対する声明

 日米両政府は1月21日、核拡散防止条約(NPT)に関する共同声明(以下、声明)を公表しました。声明では、NPTは核兵器の拡散防止や全面的な廃絶のために不可欠であるとの認識とともに、全締約国に対して次回の再検討会議で意義ある成果を出すための貢献を要請しています。

 核兵器はアメリカが1945年に日本に原爆を投下した後、核兵器技術の国際的管理の枠組みを拒否したことにより、世界に一気に拡散しました。旧ソ連が49年に核実験を実施したのを皮切りに英国やフランス、中国といった戦勝国が追随し核戦争の危険性が高まっていきました。そして核保有をこの5カ国だけに認め、ほかの国に拡散するのを防ぐ「核拡散防止条約(NPT)」が70年に発効しましたがその後もインドやパキスタン、北朝鮮など保有国は増えています。 

 声明では核弾頭保有数を公表しない中国については「核能力の増強に留意」するとして、日米で核軍縮や核の透明性の拡大に貢献するよう求めていますが、世界の核保有数の90%はアメリカ・ロシアが占めており、最大の脅威であることには変わりがありません。そもそも核兵器の実戦使用について道を開き唯一使用したアメリカと戦争被爆国である日本が中国を危険視すること自体が滑稽なことです。

 核兵器禁止条約についても、締約国会議オブザーバー参加の表明についてもいっさい触れられていません。岸田首相は会談で「現実主義に基づく核軍縮の考え」を説明したといいますが、それは1月3日に発表した「核兵器5大国声明」をなぞったものにすぎず、アメリカの核の傘にしがみつく意思表明をしたことに他なりません。「核兵器のない世界」からは程遠いものです。

 原子力技術は気候変動対策などに有効、海洋の浄化に貢献するとし、原子力の平和利用に「明確な支持」を表明しています。しかし、原発の事故により、放射能に汚染された土壌、地下水の処理などは終息のめども立っていない状況であり、記述されていることは全く当てはまらないことは明確です。

 横浜市従は日本の完全独立と世界の恒久平和実現のためにたたかうことを綱領的任務とする自治体労働組合として、横浜市にも意見書を決議させ、日本政府に唯一の戦争被爆国としての役割を果たさせるため、国内のみならず世界の人々と連帯し「核兵器のない世界」実現をめざし、日米両政府に対し「核兵器廃絶への明確な約束」の履行を求めるとともに、日本政府に対し、核兵器禁止条約への調印・批准を求めるものです。

 2022年2月8日 横浜市従業員労働組合中央執行委員会

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