看過できない歴史教科書問題
長年、国民を苦しめてきた自公政権に代り、民主党中心の連立政権が船出しました。
「マニフェスト」を実行するための財源探しに躍起となる姿を見るにつけ、連立政権の未来は暗いと言わざるを得ません。国民の多くは、自公政権より良くなると期待して一票を投じたのでしょうが…。
平和の問題に関しては、新政権も自公政権と大きな違いはありません。自民党以上の改憲論者が、鳩山首相以下ゴロゴロしているのですから。
平和の問題と並んで教育も危険な状況におかれています。
朝日新聞が、社説でその選択方法や教科書の内容まで踏み込んで懸念しているこの問題は、看過できるものではありません。
その教科書こそ歴史観があまりにもお粗末なのと、戦前、アジアの国々に侵略していった日本軍の行為を美化する内容から、全国で0.4%しか採用されなかった「新しい歴史教科書をつくる会」が編集したものです。
何故、横浜市がこの教科書を採用したのか、その理由、経過を、9月30日(水)に開催した「環境創造支部9条の会学習会」で知ることができました。
横浜市立高等学校教職員組合前委員長、飯田洋さんを講師に招き、9条の問題とからめてお話し頂きました。
お粗末な歴史認識で学力低下も
あの高秀元市長でさえ教育の独立を尊重したというのに、前市長は教育まで私物化したのです。
自分の言いなりになる元局長を教育委員に送り込み、4年前の選定ではただ1人「新しい歴史教科書をつくる会」編集の教科書を採用するように働きかけ、今回教育委員会委員長の座に着いて強権を発動し採用に持ち込んだのです。
教育現場では話題にも上らない教科書です。
おまけに、当該区を選んだ理由としては、「他区より歴史の学力が高いので、お粗末な教科書で学んでも、試験で同じレベルになるから」ではないかというのです。
彼らも、この教科書を使えば学力が低下すると分かっているのでしょう。
全市で採択ねらう
歴史教科書問題は、古くはGHQに始まり家永裁判等の長い歴史があり、為政者にとって都合の良い国民を作り上げようという意図が見え見えの、古くて新しい問題といえます。
さらには、10月15日、横浜市教育委員会が神奈川県教育委員会に対し、横浜市の教科書採択区割りを1つに集約する「要望」を可決、この教科書を今度は全市に採択しようというのです。
朝日新聞の社説に「教科書検定は控えめにすべきだし、教科書は多様である方がいい。しかしそれでも、つくる会の教科書は、歴史の光と影、自国と他国との扱いにバランスを欠き、教室で使うにはふさわしくないと考えざるを得ない」という一文が載っていました。
私たちには、未来を託す子どもたちが、国際人としてこの地球を平和な星にしてくれるよう支えていく義務があります。
「横浜市従」第1237号(2009年11月1日)より




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