2009年11月15日(日曜日)[ もし家族が認知症になったら ]

第10回「上手な介護12ヶ条-その1」

このシリーズも残すところあと2回になりました。前号でお約束した通り、介護方法についてお話しします。認知症は、まだ、残念ながら根治療法がありません。では、早期発見しても打つ手はないのか?専門医が一番に上げているのが、ご本人にストレスを与えない介護です。

家族の会杉山代表は、認知症の対応について「上手な介護12ヶ条」を提唱しています。

(1)知は力なり、良く知ろう

介護保険サービスや福祉制度、介護用品などを知っていれば、安心して介護が出来ます。認知症の症状を、先に挙げた法則で理解しながら、ご本人の混乱を最小限にした介護を続けて欲しいものです。

(2)割り切り上手は、介護上手

認知症の介護者による悲しい事件が報道されるたびに胸が痛みます。頑張りすぎて身体も心もいっぱい一杯では、追い詰められてしまいます。ベストな介護よりもベターな介護を!どこかで割り切って手を抜くことも時には必要です。

(3)演技を楽しもう

今、ご本人が生きている世界を大切にし、介護者も演技をしながら相手に合わせることが大切です。嘘をついていると後ろめたく思うのでなく、むしろ演技を楽しみながら、ご本人に連れ添って欲しいものです。

(4)過去にこだわらないで現在を認めよう

きれい好きだった母親がだらしなくなったり、テキパキと物事を処理していた尊敬する父親が無気力になったりすると、家族としてはなかなか受けいれることが出来なくて、いつまでも過去の姿にこだわってしまいがちです。ついついお説教したり、叱ったりしてしまいがちです。このような対応は本人を混乱させるだけで何の効果もありません。現実を認め、現在の姿を、そのまま受け入れることが、ご本人を穏やかにさせ介護を楽にします。

(5)気負いは負け

頑張りすぎては結局、自分が倒れてしまいます。

(6)囲うより開けるが勝ち

認知症は隠しておけない病気です。徘徊したり、近所に「うちの嫁はご飯を食べさせてくれない」等と言い回ったり、家族は隠しているつもりでもご近所はみんな知っていたりする場合があります。おかしな行動や徘徊があっても、遠慮して家族に話せません。むしろ、心を開けて相談することで、ご近所の協力が得られ、楽になったという事例を沢山聞きます。誰もがかかるかもしれないのです。「明日はわが身、お互い様」

この続きは最終章で。

「横浜市従」第1238号(2009年11月15日付)より

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