第11回ワインの選び方(6)「シャンパーニュ(3)」
シャンパーニュ、3回目は味わいの違いと楽しみ方です。
シャンパーニュの味わいの違いはどこからくるのでしょうか?勿論、使用品種の個性やブレンド比率の違い、滓抜き後の補酒時のリキュールでの甘辛もありますが、第一次発酵後にマロラクティック発酵(MLF)するかどうかと、第二次発酵後の滓と一緒に瓶熟成する期間の長さが大きな影響を与えていると思います。
マロラクティック発酵とはアルコール発酵後にリンゴ酸を乳酸に転換させる工程のことで、ほぼすべての赤ワインと一部の白ワインに行われます。簡単にいうとさわやかな風味(柑橘類の酸味)からまろやかな風味(ヨーグルトのような酸味)にすることです。
また、滓と一緒の期間が長いと滓の自己分解によりアミノ酸が多く溶出され焼いたパンのようなイースト香をもつ独特の風味になります。この差が同じブレンド比率でも大きな味わいの違いを生じさせます。
またRM(レコルタン・マニピュラン)のジャック・セロスなどはブラン・ド・ブラン(シャルドネのみの使用)にもかかわらず、ぶどうの収量制限をし、エキス分の濃縮も図っているため、色も濃く黒ぶどうと間違えるような力強さやコクを感じさせるものを造っています。同社いわく、「泡が無くなってからも白ワインとして楽しめるものを造っている」とのこと。確かに残り香は半端ではなく抜き出たものを感じます。原酒の質の良さも味わいに影響するということですね。
ところで、シャンパーニュ(スパークリングワインでも)を楽しむ方法はカクテルづくりにもあります。代表的なものを紹介しておきます。詳しくはメルシャンなどのホームページを参照ください。
●キール・ロワイヤル(シャンパーニュ⑤ 対 クレーム・ド・カシス①
●キール・アンペリアル(シャンパーニュ⑤ 対 クレーム・ド・フランボワーズ①)
●ミモザ(シャンパーニュ① 対 オレンジ・ジュース①)
●ベリーニ(シャンパーニュ③ 対 白桃ピュレ①(ピーチネクターでも) ガムシロップ少々)
●ブラックベルベット(シャンパーニュ① + スタウトビール①)
また、ピシン・スタイルというパイパー・エドシック社の提案した氷の代わりに同じシャンパーニュを凍らせ、浮かべて飲む方法も氷が溶けても味が薄くならないので良いと思います。(凍りにくいのでシャーベット状が無難かも) 個人的にはカクテルにするにはMLFしていないシャンパーニュのほうが美味いと思います。
〈お勧めワイン〉
◆シャンパーニュ ランソン・ブラックラベル・ブリュット
◆お手頃価格で、キール・ロワイヤルにも最適、MLFしない生産者
「横浜市従」第1242号(2010年2月1日付)より




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