2010年4月15日(木曜日)[ コラム「しじゅう」 ]

労組の特定政党支持は誤り

鳩山首相の「故人献金」や母親からの巨額の資金提供、小沢民主党幹事長をめぐるヤミ献金疑惑という新政権のトップをめぐる「政治とカネ」問題も起因して、新政権に「政治を変えてほしい」という願いを託した国民の離反が広がっている。こうした中、今度は、小林衆議院議員(北海道5区)に対する連合・日教組加盟の北海道教職員組合からの違法な資金提供が明らかになり、北教組や自治労北海道本部の幹部が逮捕される事件が発生した。市従の中闘委員会でも、市従本部の見解を問う意見が出された。

この事件を契機に教員や公務員の政治活動の規制強化をねらう主張が行われているが、こうした主張は、問題の本質をそらすものであり組みできない。言うまでもなく公務労働者も市民的自由を有する有権者であり、政治活動の自由を始めとする市民的権利は最大限尊重されるべきものである。

北教組事件は、違法なヤミ献金事件であるとともに「企業・団体献金」の問題と労働組合の特定政党支持の誤りを示すものである。「企業・団体献金」が政治買収を目的に政治腐敗の温床になってきた事実は枚挙にいとまがなく、そもそも国民主権を定めた憲法原理にも反する。「企業・団体献金」禁止に向けて、今国会への法案提出の動きも出ているが、一切の抜け道をなくし「企業・団体献金」の全面禁止を実現することは、日本の民主主義の前進にとっても重要である。

市従は、労働組合の特定政党支持の誤りをかねてから指摘し、組合員の政党支持・政治活動の自由を保障する方針を堅持してきた。労働組合は「要求」で団結する組織であり、組合員の思想・信条はさまざまである。そこに「機関決定」をもって特定政党支持を押しつけ、動員や献金(組合費からの徴収含め)を求めることは、労働組合の団結を阻害するものであり、組合員の思想・信条の自由を侵害する行為でもある。

「企業・団体献金」の禁止と合わせて、労働組合の特定政党支持の誤りも正すべき課題になっている。

「横浜市従」第1247号(2010年4月15日・5月1日合併号)より

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