第14回チーズについて(2)
今回は前回の「チーズのタイプ別」紹介の続きから
③青カビタイプ
チーズの内部に青カビを繁殖させて熟成させるチーズです(ブルーチーズとも呼びます)。青カビの育成には酸素が必要なのでチーズに金串で縦横に穴を開けたりして繁殖し易くします。
原料乳は主に牛のミルクですが、フランスでは羊のミルク(ブルビ、イタリアではペコリーノという)でつくるロックフォール、スペインの季節によって牛、羊、山羊のミルクを混ぜるカブラレスなどもあります。世界三大ブルーチーズはロックフォール(仏)、ゴルゴンゾーラ(伊)、スチルトン(英)です。また近年開発された青カビチーズの表面に白カビを繁殖させたタイプ、ババリアブルー(独)、ブレス・ブルー(仏)などもあります。
熟成とはできたてのチーズ(グリーンチーズ)にはない新たな風味を生み出させるプロセスのことです。具体的には細菌やカビなどの微生物がチーズに作用して生成された酵素が、蛋白質を分解してアミノ酸に変えチーズの味をつくり、脂肪を脂肪酸に分解してチーズの香りをつくります。
水分の多いチーズは熟成が進むにつれて軟らかくなり、水分が少なめで長期熟成するタイプは次第に硬く、色も濃くなり、内部にアミノ酸の結晶ができてジャリジャリします。
④シェーヴルタイプ
フランス語で山羊乳からつくられたチーズのことをシェーヴルといいます。日本ではフランス以外の国の山羊乳製チーズでもシェーヴルタイプと呼んでいます。このタイプのチーズの多くは組織がもろく崩れやすいので比較的小さい形でつくられます。ユニークな形が多いことも特徴です。
熟成の若いものは酸味が強く、山羊乳独特の風味があります。熟成が進むにつれて引き締まって、豊かな風味になります。
8世紀、南スペインから北上してきたサラセン軍がポアチエで撃退され、その軍隊の去った後に、山羊と山羊チーズの製法が残されたロワール河流域が山羊チーズ発祥の地です。
クロタン・ド・シャヴィニョル、サントモール・ド・トゥーレーヌ、ヴァランセ、セル・シュル・シェール、プーリニ・サン・ピエール、シャビシューなど。
⑤ウォッシュタイプ
チーズの表面を塩水やマール、ビールなどで洗いながら熟成させるチーズです。表皮を洗うことでリネンス菌が表面に繁殖します。
この菌は強い匂いと赤い粘り気のある膜をつくりますが、菌の活動は表面だけなので表皮を取れば匂いはさほど強くありません。昔の修道院で生まれたチーズやそれに関係するチーズが多いです。
マンステール、エポワス、ポン・レヴェック、リヴァロ、モン・ドール、マロワル、ピエ・ダングロワなど。
セミハード、ハードタイプは次回に…
*お勧めの組み合わせは


サンセール と クロタン・ド・シャヴィニョル
「横浜市従」第1249号(2010年6月1日付)より




※コメントは、スパム対策のため、一度内容を確認したうえで公開させていただいています。公開まで時間がかかるときもありますが、ご了承ください。