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ブレイクタイム―野毛山Zooといい話

【第22回】 横浜暮らしで寒がりに (ホッキョクグマ)

雪が降るとイヌは喜んで庭を駆け回り、ネコはコタツで丸くなると歌われている。野毛山動物園には、イヌよりもっと『寒さ大好き動物』が、住んでいる。中国の北東部が故郷のアムールトラの子どもたちは、真冬にもかかわらず何食わぬ顔で、元気に水遊びをしている。しかし、故郷から見てもホッキョクグマこそ、『寒さ大好き動物No1』と思われたのだが…。



ホッキョクグマの写真

食肉目クマ科
《分布》 北極圏
《体重》 オス 300kg〜700kg
メス 150kg〜300kg  
《体長》 オス 2m〜3m
メス 1.8m〜2.5m程
《寿命》 25年〜30年
《食性》 主食はアザラシ。その他小型ほ乳類や鳥など

  野毛山に住んでいるホッキョクグマのユキコさんは、生まれもモスクワの動物園だ。どんな寒い日でも、プールでの一泳ぎは重要な日課の一つである。プールから上がってブルルと全身を揺すると、水しぶきが花火のように飛び散る。ところが、水気を払ったユキコさんを良く見ると、1本1本の毛の先に水滴が凍りつき、無数の小さなツララが垂れ下がっているのだ。

 それでも長い毛の下には、フカフカの綿のような毛が密生しているため、皮膚にまで水が染みることは絶対にない。ユキコさんの抜け落ちた毛を集めて、水を掛けてもすこぶる水切れが良い。この優秀な防寒着のおかげで、積もった雪の上に腹ばいに寝そべり、『日なたぼっこ』ならぬ、のんびりと『雪ぼっこ』である。足の裏も普通のクマ達と違い、毛が生えていて足が冷えるなどということもなく、滑って転ぶこともない。体全体に極寒用の防寒対策が施されているのだ。

 モスクワから来た頃のユキコさんは、まだ子どもだったせいか、飼育職員もあきれるほどの寒さ知らずで、氷と雪に戯れていたのである。野毛山動物園のシロクマ舎は、園内で一番寒い場所に建てられている。冷え込みの激しい朝などは、運動場を洗い流す水が、次々に凍りついてしまう。この凍った運動場が、ユキコさんにとっては絶好の遊び場所となったのだ。運動場の端から走って来て、前後の足をぴたりと踏ん張ると、4本足のままツーと滑ってまるでアイススケートのようになる。また、割れた氷のかけらを鼻先で押したり手で弾いて滑らせらせれば、アイスホッケーだ。雪も格好の遊び道具となり、積もった雪をかき集めて両手で抱え込み、プールに飛び込む。両手に抱えた雪が、水の中でバラバラになるのが不思議なのか、何回も繰り返して雪を運び込んで遊んでいたものである。

 ところが、最近のユキコさんは大人になってしまったのか、そんな遊びはしなくなってしまった。先日の雪の降る日も、何故か寝室の中で寝そべり、頭の先だけ運動場に出したまま、一向に運動場に登場しなかったのである。おかげで、降りしきる雪の中で真っ白くなりながら、辛抱強く夕方までシャッターチャンスをねらっていた1人のカメラマンをひどくがっかりさせた。次の日も、担当者はせっかく降った雪でユキコさんを喜ばそうと、苦労をしてプールに雪を投げ込んだのだが、職員の苦労も空しくその日はついにプールに入らず、担当者をもがっかりさせてしまったのである。長年の横浜暮らしで、体が横浜風になってしまったのか、昔と比べてこの頃少し寒がりになったような気がする、最近のユキコさんである。

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