裁量労働制の拡大 悪用根絶規制の効果検証なし 労働政策審議会

 労働政策審議会の分科会は12月27日、裁量労働制の今後のあり方について報告書をまとめました。仕事の裁量がなく長時間働かせるなど制度の悪用・乱用が生じているとの指摘を受け、本人同意の義務付けなど一定の規制強化策を示しました。一方、その効果の検証もないまま、金融機関で企業合併や買収(М&A)に関わる業務を、専門業務型裁量労働制の対象業務とすることを早々と決めました。

 研究開発や証券アナリスト、弁護士などが対象の専門業務型裁量労働制について、適用の際に本人同意を義務付けることや、同意しない場合の不利益取り扱いの禁止、同意を「撤回」する手続きを定める、一定の規制強化を盛り込みました。

 審議では、銀行や証券会社で資金調達や企業の合併・買収(M&A)に関わる業務を専門業務型裁量労働制に追加すべきとの議論が急浮上。労働側が反対する中、適用対象の幅が広がりかねない「資金調達」が外され、M&A業務の追加が決まりました。省令が改正されます。  使用者側は法人への提案営業や事業運営の改善を行う業務も「企画業務型」の対象業務に追加するよう主張しましたが、労働側の強い反対により報告書には盛り込まれませんでした。