2019年4月2日(火曜日)[ 登りたいのは山々 ]

【第150山】藻琴山 1,000m(北海道)「格安で大パノラマ」

道東地方には著名な火山が数多く連なり、魅力的なハイキングコースを提供してくれる。欠点は、どの山も些かきついこと。北海道の東端だけあって車道や林道が山奥まで延びておらず、大概は山麓から丸まる1日行程でこなさなければならない。が、そんな中にも例外はある。その代表格が藻琴山だ。

阿蘇をしのぎ、ニッポン最大のカルデラ(火山構成物が一気に噴出した後に陥没した巨大な穴)が屈斜路カルデラで、湖水面積第7位の屈斜路湖が膨大な水を湛えている。外輪山の最高峰が藻琴山だ。長い裾野を引く雄大な火山だが、登山的には道外の人には、殆ど知られていないだろう。しかし屈斜路湖の北岸すぐに聳え立っているので、展望が良さそうなことは想像がつく。

スタートはレストハウスのある小清水高原。道東では珍しく高所まで車が入るので、山頂までの標高差は300mもない。そのうえ穏やかな山の形状そのままに殆どが緩斜面なので、足に自信のない人でも、家族連れでも無理なく登れるというものだ。1時間足らずで早くも山頂、しかしここのパノラマは比類がない。

眼下の湖の大きさ! 屈斜路湖の展望台としては美幌峠が有名だが、ここは角度も高さも別物、何より自分の足で稼いだ展望である、感動の度合いは段違いだ。さらには阿寒や知床の山々、オホーツク海。この山の立ち位置を反映して、とにかく広い、広過ぎるほどの360度の大パノラマには、心が開放的な充実感で満ち溢れることだろう。

下山後は、是非とも車で山の北側に下りよう。オホーツク海沿いの原生花園や、塘路湖の散策がてら藻琴山に注目を。目の前から山頂まで遮るような前山は一切ない。したがって面白いように山の全容が見えてしまう。登る前は認識しなくても、登った後ではとにかく目を引くものだ。左右に延びるゆったりした稜線が何とも印象深い。

おっと、標高にも注目を。ジャスト1000mの山と言うのはありそうでいて、ごくごく僅かしか存在しない。労力の割に、パノラマ絶景、山姿秀麗、話題性もある。お得感満載の格安の山、それが藻琴山なのである。

◆おすすめコース
ハイランド小清水725-藻琴山往復(1時間40分:初級向け)※運動靴でも十分登れる。観光のついでに立ち寄るのもいい。クマ避け鈴は持参したほうがいい。

1535-1

女満別空港付近の機上から見た藻琴山(上の画像をクリックすると大きく表示します)

◆参考地図・ガイド ◎国土地理院2万5千分の1地形図「藻琴山」

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