2020年8月5日(水曜日)[ トピックス ]

デリバリー給食、 想定喫食率20%で2021年4月からはじまる

 2021年度4月から横浜市の中学校給食が始まります。「ハマ弁」を学校給食法上の給食に位置付け、希望者のみが注文して利用するデリバリー型給食を実施するものです。

 7月1日の市会こども青少年局・教育委員会常任委員会で、昨年度おこなったアンケートと5月の事業者へのサウンディング調査の結果から、想定喫食率を20%とすることが報告されました。7月上旬からプロポーザル方式で事業者の公募をおこない、9月に決定、来年4月までの約半年をかけて給食化への準備をおこないます。参入企業を増やすことで喫食率30%まで供給が可能となり、想定喫食率を賄えるといいます。

 委員会の中で有村俊彦市議(立憲国民フォーラム)が「家庭弁当が基本の選択制とするのか、給食を基本として選択制にするのか」と問うと、担当部長は「給食を優先して考えたい」と答弁しました。給食優先と言いながら、想定喫食率20%とはどういうことでしょうか。

 加えて、アレルギー対応は「今後の検討課題」とされています。斎藤真二市議(公明)の「そういった(アレルギー)対応が必要な生徒に対しては、給食ではなく家庭からの弁当で対応するということか」との質問には、「家庭弁当か業者弁当も選択できるので、最適なものを選択していただければと思う」と答弁しました。

 学校給食法に基づき定められている学校給食実施基準の第一条には、学校給食は「当該学校に在学するすべての児童又は生徒に対し実施されるもの」と明記されています。ぎりぎりまで解釈を捻じ曲げたとしても、〝選択制デリバリー型給食の実施により、枠組みとしては全員に給食を用意している〟のでなければ基準に適いません。それとも、アレルギー疾患のある生徒は、「在学するすべての児童又は生徒」の〝すべて〟に含まないのでしょうか。

 「給食を実施することで、食育の一層の推進が図れる」。「『生きた教材』としてデリバリー型給食を活用」する。市教育委員会の資料に記されている「学校給食法上の給食を実施する意義」です。

 給食を「教材」として活用すると言いながら、学校給食実施基準に背を向けるだけでなく、その対象から零れ落ちてしまう生徒には「家庭弁当か業者弁当も選択できるので、最適なものを選択していただければと思う」というのが、今日における横浜市の考え方です。

 6月15日から30日までのハマ弁喫食率は10・1%(暫定)です。「教育長になったときは1・3%で引き継いでおり、やっと、10(%)いくかいかないかというところまで辿りついてきたが、ぜひとも20(%)は達成したい目標ということで、自分としては感じている」と鯉渕教育長は話します。当該中学生たちを置き去りに、喫食率20%を「想定」なのか「(自身の)目標」なのか混同さえしてしまう教育長。

 当局資料によれば、学校調理方式(自校方式と親子方式)では、選択制デリバリー型給食で供給可能な30%を上回る50%以上(145校中75校)の供給が可能とのこと。方式を組み合わせれば、学校給食法に適った全員喫食の中学校給食が可能になるのではないでしょうか。

 生徒・保護者が望んでいるのは喫食率20%の「給食」ではないということに、想定と自身の目標を混乱してしまう教育長は、いつ気がつくのでしょうか。

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