たたかいの現場を描く 市民のいのち守り切れる増員と体制強化を

たたかいの現場を描く 市民のいのち守り切れる増員と体制強化を

 新型コロナウイルス感染症の陽性者(累計)が世界で一億人を超えました。日本では約37万人、横浜市でも1万7000人に上っています。横浜市は02年1月から福祉と保健の統合を理由に、保健師の配置を業務別に分断する体制へと再編しました。07年4月からは、それまで各区にあった保健所を1か所(市庁舎)にして、18区に支所を設置。そうしたことが今日の現場職員の困難さを増大させています。昨年はじめから、感染症を担当する部署は少ない人員で膨大な業務を抱えました。人員削減ばかりに注力してきたことによってもたらされている体制と、住民のいのちを守りきることが矛盾となって炙り出されています。組合員2人から職場通信が寄せられました。

コロナ禍で健康格差浮き彫り
予防活動手薄な影響これから

区・保健師

 11月からの新型コロナウイルスの第3波以降、急激な患者数の増加に伴い、すぐに 全庁応援体制が復活しました。あわせて応援人数も増員しています。保健師は事務職と分担して、患者と濃厚接触者の調査、検査の調整、宿泊療養施設や入院調整など多くの業務をこなしています。

 健康づくり係の保健師は所管係として、3月から土日昼夜関係なく勤務にあたっており、長引く対応から、心身の健康状態を悪くする職員も出ています。応援体制のみではカバーしきれないところまで来ています。

 新型コロナウイルスの感染が広がる中で健康と生活格差が浮き彫りになっています。元々生活基盤が脆弱な世帯は、一人でも感染すると、家族全体のフォローが必要になることもあり、元々の生活習慣病の持病がある方も多く、新型コロナ感染症が悪化するリスクも高くなります。

 平時からの予防活動が重要だと感じていますが、現在はセンター全体の業務を縮小して応援にあたっており、対応できていません。長らく人を減らし、保健所を減らしてきた行政の脆弱さがもたらすコロナによる真の影響が、これから出てくると感じています。

 コロナ禍でも必要な業務を継続するため、保健師の増員と感染症部門(保健所)の体制強化が必要です。

感染対策と健康維持の支援
ともに大切な行政の役割

区・歯科衛生士

 感染症を担当する福祉保健課健康づくり係では、職種に関係なく職員全員が新型コロナ感染症の対応にあたっています。それに加えて、同課の他係からの事務職の応援や保健師の応援、高齢障害支援課、こども家庭支援課の保健師の応援、その他の課の管理職の応援体制をとっています。仕事はなんとか回っていますが、連日21時過ぎまでの残業が続いています。

 介護予防やフレイル予防、口腔内の疾患予防も含めた健康維持というのは、感染症の流行に関係なく必要なことです。しかし昨年から続くコロナ禍により、区役所で実施するイベント的なこと、人を集めての教室の開催については、ハイリスクな高齢者を対象とするものは中止せざるを得ない状況が生まれています。

 歯科に関しては、健康維持に必要な歯みがきに関する実習が飛沫感染防止のためにすべて中止となり、口頭での指導となっています。本来の区民ニーズに応えられていないのではないかという葛藤はありますが、それでもできる範囲で住民の不安を取り除けるよう、配布する資料を充実させたり、家庭で取り組めるような資料を配布したり、工夫しています。

 感染対策は最優先事項となっており、それ自体の役割は重要ですが、自粛中の生活がおよぼす健康への影響が数年先にでてくるのではないか、とても心配しています。

 今、感染のリスクを最小限にすることと同時に、これからの健康を維持することを支援することも同じくらい大事な行政の役割です。しかし、マンパワーはいっぱいいっぱいで、目の前で発生する新型コロナ陽性者の対応に追われているのが現実です。

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