市民の声が活きる新しいヨコハマが始まった

 横浜市従業員労働組合が中心的役割を担う「カジノ反対の市長を誕生させる横浜市民の会」は8月23日、世話人会の声明「山中竹春市長誕生で市民の声が活きる新しいヨコハマが始まった~横浜市長選挙の開票結果について~」を次のとおり発表しました。

山中竹春市長誕生で市民の声が活きる新しいヨコハマが始まった
~横浜市長選挙の開票結果について~

 8人の有力候補の争いとなった横浜市長選挙は、8月22日、投開票され、横浜をコロナとカジノから守る会から立候補し、政党では、立憲民主党が推薦、日本共産党、社会民主党、緑の党、新社会党が支援し、IRカジノ誘致に反対を貫く横浜港ハーバーリゾート協会や私たちカジノ反対の市長を誕生させる横浜市民の会(以下市民の会)などが支持した山中竹春元横浜市立大学医学部教授が激戦を制して当選を勝ちとりました。  

 市民の会は、山中竹春さんと私たちの訴えに共感をいただき一票を投じていただいた有権者の皆様に感謝を申し上げるとともに、市民の会の運動に加わり、文字通り草の根から山中竹春さんの当選に向けて昼夜を分かたずご奮闘いただいた皆様に敬意を表し、深く感謝を申し上げます。

 市民の会は、40年ぶりとなる直接請求を実現したカジノの是非を決める住民投票直接請求運動を継承し、「IRカジノ誘致撤回」、「住民自治を取り戻す」を旗印に、その思いを託せる候補者の擁立と、勝利を勝ちとることでこれを実現するために運動を進めてきました。また、勝利の展望を切り開く上でも住民投票直接請求運動を進めた「陣形」=市民と野党の共同で市長選挙を闘うことを重要視し、様々な努力を積み重ねました。市民の会に加わった18区の区民の会、カジノ誘致反対横浜連絡会、ストップカジノ市長選共同アクションや労働組合、諸団体の地域、職場での運動とともに、市民の会が呼び掛けた8月18日の全市一斉宣伝では、113駅頭でのべ約1,000人が参加し、10,000枚を超えるビラの配布やプラスターによる宣伝で山中竹春さんの押し上げに大きな力を発揮しました。8月20日から配信を開始した「市民と野党の共同メッセージ」には、山中竹春さん、岡田尚市民の会代表世話人と立憲民主党・江田憲司代表代行、日本共産党・田村智子副委員長、社会民主党・福島みずほ党首に出演いただき、視聴は2日間で2600回を超えて増え続け、市民と野党が共同で支援する候補者が山中竹春さんであることを広くアピールすることとなりました。何よりもひとり一人の市民がゆるやかにつながりながら、草の根から宣伝や支持の呼びかけに主体的に取り組んだことは、市民自治を体現する姿として新しいヨコハマへの一歩を記したものと言えます。

 市長選挙にあたって、立候補した8人の候補者のうち6人の候補者は、IRカジノ誘致に否定的な考えを表明し、IRカジノを推進し、住民投票さえ否定した自民・公明が事実上支援する候補者までもが「誘致取りやめ」を表明しました。加えて、「市民の声を聞く市政」まで標榜しました。立候補者の多くが住民自治の拡充を政策として訴えました。こうした事実は、住民投票直接請求運動が多くの横浜市民の共感をつくり、市民世論を高める重要な役割を果たし、IRカジノ推進勢力を追い詰めたことを示しており、この運動の思いをまっすぐに受け止めた山中竹春さんの勝利に結びついたと確信しています。

 山中竹春さんが訴えた「IRカジノ断固反対、即時撤回」「データと科学的知見に基づくコロナ対策」「3つのゼロ」などの政策は、コロナ対策に無策を続ける政府とこれに従うだけの横浜市政に対する対抗軸であり、市民の声に真摯に向き合った結果の政策です。市民の会が政策協定として締結した「3つのチェンジ、5つの目標」も反映した政策です。山中市長のもとでこれを着実に実行することがこれからの課題であり、これを支え、促進する市民の運動と自治の力がますます重要になってきます。

 市民の声が活きる新しいヨコハマの始まりです。住民自治をあらためて確認した横浜市民の力を合わせ、山中市長とともに誰もがいきいきと暮らし、働き、学び、育つ、素晴らしいまちヨコハマをごいっしょにつくりあげましょう。

2021年8月23日
カジノ反対の市長を誕生させる横浜市民の会・世話人会