保健師「深夜2時帰宅」が日常に 過労死ライン超えに規制を

保健師「深夜2時帰宅」が日常に 過労死ライン超えに規制を

 横浜市従業員労働組合も加盟する自治労連は3月7日、都内で会見を開き、新型コロナ感染拡大に対応する職員が過労死ラインを超えて働き続けている実態を告発しました。公務員にも民間と同様に、過労死ラインを超える労働時間への規制を要請したものです。併せて、そのために必要な職員の増員と財源確保を国に求めています。

 大阪府内の保健所で働く保健師のAさん(50代女性、大阪府職労組合員)は会見で、自身の働き方の実情を語りました。「深夜1時に退勤し2時ごろ帰宅。3時に夕飯を食べ、倒れるように寝ると、(救急隊員などと連絡をとる)公用の携帯電話が鳴り、起きて対応する。熟睡できないまま6時には起き出し、7時に出勤する。この状況が約2年間続いている。保健所には必ず誰かが働いていて、事実上24時間勤務体制になっている」

 Aさんは、コロナ感染が始まった2年前は保健師として対応に尽力するのは当たり前だと考えていたといいます。しかし、コロナは終息せず感染の波が来るごとに長時間労働がひどくなり、「みんな幽霊みたいになって働いているのに、『働かせ過ぎだ』と誰も問題視してくれない。雑巾みたいに(使い)捨てられていくのではないか」と不安な心情を吐露しました。

石川敏明書記長は「仕事量は増えているのに約20年間、職員が減らされ続けてきた」と述べた(右から3人目、3月7日、都内)

 そのうえで「コロナ対応に追われて、通常の難病者支援や子どもの高度医療相談など、ほとんど手がついていない。このままでいいわけがない。強い不安を感じている」と語りました。

 京都市職労の福本えりか書記長は、第5波到来時(昨年8月)の感染症対策を担う職員の時間外労働調査の結果を報告しました。最長298時間の職員がいるなど、同月(40人)平均は128時間にのぼり、いつ過労死が起きてもおかしくない状況だったと語りました。

 感染拡大による不安を抱える市民から怒鳴られることも多く、精神的な負担も大きいといいます。体調を崩して退職する職員が相次ぎ、担当部署の職員の6割が入れ替わりました。京都市職労は改善を求めて市当局と交渉し、保健師の負担軽減策や応援職員の大幅増員など一定の改善を引き出すことができましたが、抜本的な解決には増員が必要だと述べました。

 公務員に青天井の長時間労働をさせる背景に、公務のため必要な場合に残業を命じることができるという労基法の規定があります。自治労連はこの乱用防止などを進め、公務員にも過労死ラインを超える時間外労働への規制を国に要請しました。そのために必要な増員と財源確保を求めています。

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