【192山】城山約371メートルほか(神奈川県)県北の水がめ所縁の山々

【192山】城山約371メートルほか(神奈川県)県北の水がめ所縁の山々

 神奈川県北部の水がめ、城山ダムと城山湖の関係について正確に認識している方はどれだけおられるだろう。ダムの堰堤上を国道413号が走り、車上からなじみ深いのが城山ダムで、そのダムが溜めた湖が津久井湖だ。一方、城山湖は津久井湖の背後の山の裏にある小型の人造湖で、こちらは本沢ダムとのセット、一般にはなじみが薄い。要するにダムとダム湖で名前がずれているわけだが、この両湖は密接な関係がある。昼間は城山湖から津久井湖に流れ落とす水で水力発電(落差150m程)、夜間は逆パターンになり余剰電力で揚水する。両湖で水を回しながら発電の便に供しているのである。

 城山ダムの語源は、ダムの一端が架る城山だ。戦国期まで山全体がそっくり山城:津久井城であり、曲輪などの史跡があちこちに残されている。山としては小ぶりだが、道が縦横に巡らされ、そこかしこで史跡探訪が出来る上、山麓では津久井湖畔とその反対側に観光拠点があって食事や買い物が楽しめる。手軽な山だから地元民にもお馴染みで、犬の散歩コースとして人気があり、実際よく出くわすから犬派の人には嬉しい。

 一方の城山湖は、外輪山が湖を取り巻き、唯一山地の切れる東面がダムサイトになっている。外輪山とダムサイトを連結して、湖を一周するルートが辿れる点がミソだ。小さい湖だから所要2時間ほど。名のある山としては最高峰の榎窪山、最も名の知られた草戸山があるが、どちらも山頂部が曖昧で登頂達成感となるといまいちか。面白いポイントなら別にある。本沢ダムサイトは明るく開けたムードがいいし、金刀比羅宮の展望台からは東京から横浜に至る都心風景が素晴らしい。ふれあい展望台からは眼下の城山湖越しに東京方面の眺めがグッド。南に下って山中に鎮座する峰ノ薬師の前からは、津久井湖と城山が良く見える。

 どちらも気楽に楽しめる山エリア、ファミリーや友人同士で賑やかなムードを求めるのなら城山へ、静かな山歩きがしたければ城山湖外輪山へ。なにより水に近しい山だから、随所で湖面の煌めきや碧さに目が触れるのが、共通のチャームポイントといえよう。

◆おすすめコース
①城山公園パークセンター─城山─津久井湖観光センター、②城山湖コミュニティ広場─城山湖一周(どちらも2時間弱:初級向け)※車道歩きを挟んで両コースをつないでみるのもお勧めだ。

城山と津久井湖

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